第182回「しっかりツボをおさえないと…」

こんにちは! 柴田美容皮膚科クリニックの柴田です。ようやく暖かくなってきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか? お花見は行かれましたか? 私はと言えば…バタバタしてたのでお花見は近場でささっと済ませ、去年行けなかったモナコの学会に行ってきました。 モナコと言えばイタリアとフランスの間にあるヨーロッパの小国で、お金持ちの多い事で有名な国ですね。同じヨーロッパにはリヒテンシュタインとかバチカン市国とかいう小国もあれば、飛び地(ある国の中にぽつんと存在する外国の領土)があったりと、細かく見るとモザイクのような所が沢山あります。それもそのはず、ヨーロッパは今でこそ平和が続いていますが歴史を紐解くと、年柄年中戦争してたと言ってもいいくらいどこかで常に戦争してたんですよね。その為国境も歴史の流れと共にどんどん変わり、新しい国が生まれたり、どこかの国がどこかに吸収されたりと、本当に目まぐるしく変わっていました。そんな中でモナコやリヒテンシュタインといった小国が残っているのが本当に不思議です。その訳は、どちらの国もどこかに吸収されたり滅ぼされたりしそうになりながら、微妙なバランス感覚で大国間の調整役になっていたからだと思います。そういう意味では体のツボのように、ギュッと押せばどこかがギャ!というような役割をしてきたのでしょう。     さて、去年久しぶりに行ったイタリアがあまりにも良かったので、モナコに行くついでにちょっとイタリアにも寄ろうと計画を立てました。イタリアと言えばやはり毎年ヨーロッパに3週間は行くというクリニック通信常連のK氏と、イタリアに100回以上行ったというこれまた常連の同級生Gさんです。2人に「モナコの学会に行く」と言うと「じゃあ、チンクエテッレが近くだから行けるね!」と声を揃え、K氏はまたもや「一生に一度は絶対行った方がいいですよ!」攻撃。そう言われるとやっぱり行った方がいいのかな…と思うのは人情です。チンクエテッレというのは世界遺産の一つで、海辺に並ぶ小さな5つの村。その中でも「マナローラとヴェルナッツアは絶対行った方がいいですよ! ポルトベーネレも素敵ですしね♪」とK氏。モナコからは少し遠いかなと思ったんですが、一生に一度は…というK氏の言葉に動かされ、行ってみる事にしました。 イタリアからモナコへは鉄道で移動しなくてはいけないので(K氏はいつも車らしいんですが、私は国際免許を持ってる知り合いもいないので…)英語ができて「てっちゃん」(鉄道マニア)である事を条件に荷物持ちを公募しました。すると今回は仕事をしている後輩が立候補。ところが1か月くらい前になって仕事の都合で行けないかもしれなくなり、諦めかけていたところに「行けるようになりました!」と連絡があったのが出発の10日前。それから飛行機を取ったりでバタバタでした。なかなか予定が決まらず皆様にはご迷惑をおかけしてしまいましたが、なんとか無事出発する事ができました。     今回はミラノから電車でラ・スペッツィアという街まで行って、そこからタクシーでポルトベーネレという世界遺産の村へ。行けるかどうかはっきりせず、直前までキャンセル無料のホテルしか押さえられなかったので、K氏お勧めの世界遺産の中では少し離れたその村でしか良さそうなホテルがなかったんです。(K氏が泊まったっていう素敵なホテルなんかは3か月前からキャンセル不可だし…。) 電車の駅からは車で海岸線の細い道を延々と走るんですが、めちゃ遠い! そうか…K氏のようなゆったり3週間もヨーロッパ旅行を楽しむ人と、学会ついでにちょっと足を延ばそうという私とは状況が違うので、真似しようとするとえらい目に遭う事が分かりました。(そう言えばK氏は「マナローラには3泊しかしませんでしたから」なんて言ってたなぁ…。)しかもホテルのホームページを見て素敵なテラス付きの部屋を予約したはずが、着いてみるとテラスがないではないか。おまけにお風呂はシャワーだけで、バスタブがない! フロントに抗議に行くと、予約した部屋は同じ値段でもテラスがあるのとないのと2つのタイプがあり、バスタブは800ユーロも高いスイートルームしか付いてないんだとか。写真に騙された!ガックリ。 まぁ村自体は建物がお洒落でとても可愛かったんですが、前回勧められたポジターノとよく似てて、K氏の好みがはっきりしたって感じでした。でも交渉の甲斐あってバスタブは無理でしたがテラス付きの部屋に変えてくれたし、トリップアドバイザーで探して行った近くのレストランはシーフードがめちゃ美味しかったので、いっぺんに機嫌が直ってしまいました。(分かりやすい…。)     イタリアからモナコ近くのビルフランシュというフランスの街(モナコのホテルはただでさえ高いのに学会時は暴騰し、1泊10万円以上のところしか空いてない事が多いので、バブリーでない私は近くの街から電車で通う事にしています)に移動の日は電車の乗り継ぎが2回あったんですが、特急ではなかったのでしっかり遅れ、1回目の乗り継ぎに失敗。その日はビルフランシュに着いたら、2013年にモナコの「世界一のスパ」で知り合ったニース在住のエステティシャンで、当院のアルバイトに可愛い甥っ子M君を紹介してくれたTさんと会う予定だったんですが、約束の時間に間に合いそうにありません。何時頃に着くか連絡しないといけないので時刻表を検索すると、次の国境の街での乗り継ぎ時間がまた5分しかないではないか。これは間に合いそうにないなぁと言ってたんですが、そこで電車を降りるとホームに表示される電車の番号が変わった事をてっちゃんが察知。なんと乗り継ぎだと思ってた電車は同じ電車だったんですねぇ。時刻表には違う電車に乗り継ぐように書かれてたんですが、そこの街から電車の番号が変わるだけだったんです。紛らわしいではないか! 降りてウロウロ探してたら乗り遅れるところでした。やはり荷物持ちはてっちゃんに限りますね。 驚いたのは、イタリアの電車の検札はiPadを持っていて、切符を予約したサイトのスマホ画像を見せてQRコードを読み取るだけでOKなんです。フランスはチケットでないとダメらしいので、イタリアの方が進んでますね。そんな事が分かるのも旅の楽しみの一つです。     そうして無事ビルフランシュに着き、Tさんと2年ぶりの再会! なんとTさんはキックスケーターでニースからモナコまで通勤されてるそうです。フランスの電車はキックスケーターや自転車も乗せてもいいそうで…。Tさんとは甥っ子M君や前回同行した韓流B君の話で盛り上がりました。私はTさんが日本に帰った時に必ず買うと言われていたカレールー(日本では普通にスーパーで売ってるハウス◯◯カレーとかの類です。これらはニース製より日本製が断然美味しいらしく、ニースに住む日本人は日本に帰国したら必ず買って帰るのだとか…)をお土産に持って行ったんですが、Tさんもお土産にフランスワインをくださいました! さらに嬉しかったのは、ビルフランシュで2年前と同じホテルに泊まったらフロントの人が覚えてくれていて、予約時は狭い部屋しか空いてなかったんですが、もっと眺めのいい角部屋をスペシャルプライスで提供してくれた事。そのホテルは100年以上続いているらしいんですが、やはり長く続くところはサービスもいいんですね。このように規模は小さいけど歴史があって、コンシェルジュの人が親子代々勤めているというようなところをブティック型ホテルと言うのだそうですが、大型チェーン店にない良さがあり、特に年を取るとそのようなブティック型の良さが身にしみてきます。(そう言えばK氏も大型ホテルよりブティック型ホテルの方が好みだって言ってたなぁ。K氏も私より年上なんで…。)     そんなこんなでやっとたどり着いた学会会場。例年同じ会場なんですがとてつもなく広く、目的の講演の部屋や展示ブースを探すだけでも大変です。世界中からアンチエイジングに関する注射やサプリメント・化粧品などを扱っている会社が集まって競って展示をしていて、その規模は半端ない。広大なフロアがなんと7階建てになっていて、中2階などがあって入り組んでおり、日本の学会とは比べ物になりません。講演の大きな部屋も7つあり、それぞれで注射や手術・糸・レーザーなどの機器による治療・化粧品やサプリメントなどの講演が並行して行われるので、何を聴くかも迷ってしまいます。 全体的に見ると世界の趨勢も手術より糸、糸より注射治療や機器による治療といった、より負担やダウンタイムの少ない治療に傾いてきているようです。注射治療はまだまだボトックスやヒアルロン酸注入が主流で、新しいヒアルロン酸なども次々と出てきていますが、アミノ酸入りのヒアルロン酸や、コラーゲンを増やすコハク酸とヒアルロン酸注入のコンビネーション治療なども発表されており、幹細胞や幹細胞培養上清の発表もちらほら見られました。また今年はケミカルピーリングや育毛に関する発表も以前より増えていたように思います。 しかし一番疲れたのは、会場が広すぎて荷物を預けたクロークが帰る時に分からなくなって探し回った事。会場の係員や展示ブースの人に聞いても誰も分からないんです。インフォーメーションをいくつか廻ってやっと発見。はぁ~疲れた~。     学会で疲れた後に長い飛行機でさらに疲れ(この進化した世の中で、なんで飛行機だけは速くならないんですかね? 直行便でも10時間以上かかるし、格安航空券で乗り継ぎなんかするともっとかかってしまいます。海外の学会は楽しみも多いけど疲れる事も多いですよね…)、時差ボケもあって帰国後1週間は大抵点滴とマッサージ漬けです。しかし今年は、先月号で紹介した元スタッフが開業した鍼灸エステに誘われ、帰国後3日目に行って鍼をしてもらったらあら不思議…疲れと肩こり・腰痛が大幅に軽減し、マッサージはその週帰国直後の1回しか行きませんでした。中国三千年の歴史はやっぱりすごいかも! 鍼灸で使う鍼ってめちゃくちゃ細くて、刺してもほとんど痛みはありません。体の中に鍼を入れると一定の刺激がある事は間違いないんですが、注射のように薬剤を注入する訳ではないので、本来なら効果なんてなくてもおかしくありませんよね。しかし人間の体にはツボが存在するため、非常に弱い刺激でもツボにハマればそれが関連する体の部分に作用を与えるようです。中国医学では「体には気が流れる経絡という道が存在し、その中を流れる気が体の表面に出てくる場所がツボ(穴)」と言っているようですが、西洋医学の見地では体を解剖しても経絡というような線は存在しませんし、ツボが特殊な作用をするという証拠は見つかりません。それでもツボを鍼やお灸・指圧などで刺激する事で、体の不調を改善できる事実を否定する西洋医学者もほぼいないと思います。 …って事は、今の医学では良く分かってなくて説明は困難だけど、経験的に凄い効果があるのがツボだとも言えます。(そう言えば笑いのツボもハマると笑いを止める事ができなくなっちゃいますもんね…(^_^)。これもどうして面白いのかを説明するのは非常に困難な事が多いし。)     まぁ兎にも角にもこのツボの場所をきちんと勉強し、相互作用を考え必要なツボを刺激して症状を治すのが鍼治療です。しかしツボの刺激は体に良い事ばかりではなく、悪い作用もあるので素人が安易に鍼なんかでツボを刺激すべきじゃないし、鍼灸院でもヤブのところでは鍼は打たない方がいいとの事。まぁ、そりゃそうでしょうね。薬になるものは毒にもなる訳だし。 そう言えば、冒頭で紹介したモナコもお金持ちが沢山住んでいる訳は、税金がほとんどないから世界のお金持ちがこぞって移住してきたからなんですが、当然ながら移住される側は良い気はしていません。なぜなら本来自国に住んでいれば多くの税金を収めてくれるはずのお金持ちを、モナコのような国が「無税」という甘い餌で釣って引き込む訳ですから、考えようによっては「そんな国潰しちゃえ」って圧力がかかってもおかしくないですよね。それが不思議に潰される事なく存在している理由は、体のツボと同じで下手に刺激するとおかしな所に反応が出て大変な騒ぎになるからなんだとか…。(政治家とか有名人の隠し財産とかがゴソッと出てきたりする…という意味。)なので当たらず触らず、微妙なバランスの中で生き延びてきたのがモナコなどの小国のようで、いずれにしてもツボは上手に使わねばならないようです。     さて、その元スタッフが開業した鍼灸エステですが、当院の患者様で行ってくださった方も、美容鍼をして直後はすごくリフトアップしたと言われていましたので、ご興味ある方はぜひお試しくださいね。さて、彼女が一緒に写真を撮ろうと言ったので、そこで写真を撮ったんですが、その後「私の友達が先生の写真を見て、先生30代に見えるって言ってましたよ!」ってラインが来ました。学会疲れの残っている時に撮ったので30代はないでしょうけど、お世辞でも嬉しいではないですか。やっぱり今後も体力付けて海外の学会も積極的に行き、新しい治療を見つけて自分でも試し、若さを保ちながら皆様にも良い治療を提供できるように頑張ろう!と思いました。 私のクリニックも規模は小さいのでチェーン店には知名度で負けてしまいますが、しっかりとツボを押さえたブティック型のクリニックとしてこれからも頑張っていきたいと思いますので、今後とも宜しくお願い致します。

第181回「またやってきますね、この季節が…」

こんにちは! 柴田美容皮膚科クリニックの柴田です。春が近づいて急に暖かくなったかと思ったらまた寒くなったり、寒暖の差が激しい今日この頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか? 今年は桜の開花が全国的に早いのだとか…。この通信を書いている最中はまだ開花していませんが、日本全体が春の訪れを感じる季節になりましたね。色々な意味でまた新しい出会い、そして別れのドラマが始まります。 さて私はと言えば…先月号でお伝えした暖房の件で管理会社とのハードネゴシエーションはまだ続いていますが、その合間を縫って(?)サイトカイン療法の調査やSNSの勉強、PRPの件などで忙しく過ごしています。え?サイトカインって何の事?…って思われた方は勉強不足です…(^_^;)。…ここ数ヶ月のクリニック通信をもう一度読み直してくださいね! こちらサイトカイン療法は先月よりさらにいろいろな会社にコンタクトを取り、資料を送ってもらったり話を聞いたりしましたが、調べれば調べるほど疑問が湧き、さらに調べないといけないという事に…。一番気になるところはやはり安全性で、自分の幹細胞でなければ感染症などの検査をきちんとしているのか、培養上清の作製前後にきちんと滅菌しているのかなどの点ですが、どこの会社も十分ではないようです。     臍帯血幹細胞の培養上清を扱っているところで、自社で産婦人科医院を持っていて、そこでドナー(提供者)の血液で感染症などのスクリーニング検査をきちんとしていて証明書もあり、世界最大規模の臍帯血バンクを持っているという会社があったのでいいかと思ったんですが、滅菌方法を聞くと「濾過滅菌」(細かい網目で細菌など網目よりも大きいものを濾して取り除く方法)のみなので化粧品扱いで、注射はできないとの事。骨髄由来の培養上清も同様でした。化粧品レベルではやはりPRPに代わる治療にはなり得ません。 Eクリニックで推奨されていた「日本で最高水準の技術を持つ研究所」を持つS社にもコンタクトを取ってみました。別のサイトカイン療法を勧めているH社からは「S社は大手で、個人の医院などは相手にしない」と言われましたが、コンタクトを取ってみると資料も送ってくれて、担当者が東京から説明に来てくれました。話を聞くと大手製薬会社との提携や共同研究などもしていてしっかりしてそう。でも滅菌方法を聞くと、滅菌はしていないとの事。「完全な無菌状態で培養し、最後に無菌性を確認しているので、逆になぜ滅菌がいるのか?という事です」と自信ありげな口調でしたが、小さなH社の培養上清でも濾過滅菌は採用していて(ガンマ線滅菌やガス滅菌よりは有効性は落ちるが)「最近は蛋白など熱で壊れやすい有効成分のものは濾過滅菌が主流である」という資料も取り寄せてくれたので、最低濾過滅菌くらいは必要なのでは?と思ってしまいます。でもS社もH社も皮膚への注射どころか点滴に使っても大丈夫と言うのですが、本当かなぁ?     この事をクリニック通信ではお馴染みのK氏に聞いてみると(K氏は普段グルメやヨーロッパ旅行の話ばかりで登場しますが、実は米国コーネル大学卒業後スタンフォード大学院で生化学の博士号を取った超エリートの専門家で、プラセンタのN社の社長兼学術担当なので、この手の話には非常に詳しいのです。人は見かけによらないもので…って失礼すぎ??)曰く、「通常滅菌は3種類の機序の異なる滅菌方法を組み合わせる事が推奨されている」との事。 プラセンタも主な有効成分は蛋白ですが、「胎盤を提供されるドナーのウィルス・チェック、海外渡航経験を確認した胎盤のみ、N社が直接契約した日本国内の医療機関から採取しており、工場受入時にB型肝炎・C型肝炎・HIV(エイズ)ウィルスについては全数汚染の有無をPCR法により検査する。更に最終製品についてはこれらの3つのウィルスに加えてHTLV(成人T細胞白血病)及びパルボウィルスB-19(リンゴ病)の検査を実施してから出荷する。製造工程におけるウィルスや細菌・真菌等の不活化処理については、最終的な121℃・20分間の高圧蒸気滅菌、有機溶媒(アセトン)による滅菌及び酸処理(pH2.0)による滅菌と、機序の異なる3種類の滅菌工程が組み込まれている。ウィルスに関する汚染についてはこれらの検査や滅菌処理で不活化されることは検証されている」という厳しい方法が取られています。 「効果はその分落ちるが安全性を重視し、投与量や投与回数で効果をカバーする」という考え方だそうで、確かにその方が安心ですね。「無菌状態で培養しているから滅菌が必要ないなんて言う会社はやめた方がいいですよ」との事。確かに医薬品と同等に扱うには、何重にも重ねた安全確保は必要だと思います。     そんな中、京大再生医科学研究所教授の元気なT先生からまたもや直々に研究会へのお誘いが。「医工学フォーラム」という、医学・工学・薬学の専門家が集まって再生医療関連の研究成果を毎年報告する研究会です。折しも幹細胞培養上清の講演があるではないですか! 講演内容は、動脈硬化に対して脂肪幹細胞の培養上清を動物実験で血中投与すると効果があったというものです。幹細胞をそのまま血中投与すると塞栓(血管が詰まる事)のリスクがあるので、培養上清の血中投与を考えたという事でした。 確かに幹細胞培養上清の血中投与は、幹細胞移植に比べると塞栓や癌化のリスクがより少なく、手技や費用面でもメリットがあり、今のところ動物実験の毒性試験では安全性が確認され、癌を大きくすることもなかったという報告もあるようです。また糖尿病や脊髄損傷・アルツハイマーやパーキンソン病など、疾患によっては臨床試験で著明な改善がみられたという報告もあり、いろいろな可能性を秘めた治療とも言えますが、講演していた先生を捕まえて滅菌方法などを質問したところ、「今は濾過滅菌でしてますけど、これは動物実験なんで…。臨床応用する場合は考えないといけないと思います」と…。     T先生とも滅菌や培養上清の話もしましたが、T先生が使われているゼラチンハイドロゲルはEOGガス滅菌をされているとか。「最近美容医療界で幹細胞培養上清が雑誌とかに載って流行ってきてるんですけど、まだ安全性が確認できてなくて…」と言うとT先生は「先生、それそれ。まだ出てきたばっかりで効果も安全性も確認できてへんもん使こたらあかんよ。美容の先生はすぐそんなん使こてしまうからねぇ。ちゃんと動物実験から始めて次に臨床試験して、効果と安全性を確認してから使わな。患者さんで試したらあかんよ。そんなんしてたらまた規制かかりますよ。PRPかて一部の美容の先生がむちゃくちゃするから規制がかかってんからね。再生医療新法ができたんは美容外科が原因ですよ」 やっぱりそうだったのか。PRPの血小板濃度も計らず、効果が出ないからと言って大量のFGF(線維芽細胞増殖因子)を混ぜて使った美容外科の先生がいたために注入部が膨らみ過ぎて問題になった事から、規制をかけようという事で再生医療新法ができたらしい。(真面目に治療していた人達にとっては大迷惑ですよね。お蔭であんなに書類に時間取られるし…。) 今のところ幹細胞培養上清が動物実験で有効性が報告されている疾患は、脊髄損傷や脳梗塞・アルツハイマーやパーキンソン病などの神経疾患、肝疾患、心臓疾患、肺炎や関節炎、骨粗鬆症、アレルギー性皮膚炎や脱毛症などがあるようですが、シワやクマ・たるみなどの改善に関しては確認できていないので、雑誌に載っているような方法で患者様に使うのはまだ早いように思います。     …って今回のクリニック通信は珍しくお硬いお話で、横文字と英略語のオンパレードだけど皆さんついてきてます? 私も専門家の端くれなんで、普段はこんな真面目な話ばかりしてるんですよ…人は見かけによらないものです!! 散々難しい話をした後でなんなんですが、結論から言えばそうこうしているうちにやっとPRPの書類が認定審査委員会の審査に通ったという連絡が来ました! なのであんまり評価が定まってない事でその場をしのごうとせずに、めっちゃ手間かかるけど安全性は折り紙付きで効果も確実なPRPを、もう一度春の新企画として始めちゃいます!って事にしました。 認定審査委員会の審査に通れば、後は厚労省のホームページにアップした書類を厚生局にチェックしてもらい、電話でOKをもらえば印刷して郵送し、計画番号という番号が付与されれば認可が下りるという事でした。審査委員会の担当者Aさんからは、電話でOKをもらって郵送したらすぐに認可が下りると聞いてたんですが、郵送後なかなか計画番号が付与されません。おかしいなと思ってAさんに聞いてみると「お役所の人が忘れてる事もあるらしいですから、一度確認した方がいいですよ」って。こんな大事な事、忘れんとって欲しいですよねぇ!     厚生局に電話してみると「2~3週間かかる事もある」って…! えーっ、1回書類チェックしてOKしたくせに! なんで2~3週間もかかるん??「えっ、そんなにかかるんですか?? 今月中には下りますか?」と聞くと「ええ、今月中にはなんとか…」って、さすがお役所やわ。ほんまびっくりしますね。しかし2週間以上経っても音沙汰がありません。しびれを切らして再度催促の電話をすると「今日明日中にはなんとか…」って、蕎麦屋の出前かいな。そうしてやっと2回目の催促の翌日に認可が下りました。やった~! 長い道のりだった…。 その直後に再生医療学会があったので、私の苦労を知っていた業者の人達に祝福され、「みんなこんなに苦労して書いてるんかなぁ?」と聞くと「いえ、ほとんどはキットを売ってる業者が書いてるんですよ。先生はそこのキット使ってないから、嫌がらせされたんちゃいます?」って…正直者は馬鹿を見る世界なんでしょうか…。でも皆様を大変お待たせ致しましたが、とにかくまたPRPができるようになりましたので、興味のある方は是非またご連絡くださいね。 とはいえ、物事何でも先進的な事をしないと進歩しないという面もあるので、サイトカイン療法の調査や情報収集は続けていくつもりです。動物実験や臨床試験で効果や安全性が確認できて、自分でも試して劇的な効果が出れば、また検討しようと思います。     話は変わりますが、先日、以前当院でアルバイトをしていた中国の留学生Nちゃんから久しぶりに連絡がありました。彼女は鍼灸学校に通うために当院を辞めたのですが、辞めてからも時々手伝いに来てくれたり中国に帰った時はお土産を持って来てくれたりしていましたが、今回は「報告したい事があるので挨拶に行きたい」と。何の報告かなと思っていたら、なんと自分で美容鍼灸エステサロンを開業する事になったと言うんです! 鍼灸学校を卒業してからエステや美容クリニックに勤めて勉強し、ホームページやパンフレットなども自分で作って開業にこぎつけたんだとか。 いやぁ、頑張ったねぇ…って感心すると共に、嬉しかったのは彼女が「ここで勉強した事が一番役に立ちました。他のクリニックにもいろいろ行ったけど、ここみたいに研究とかしてないし、全然違いました。開業できたのは先生のおかげです」と言ってくれた事。「先生、ぜひサロンに来てください。先生の肩こりも治せますよ。先生やったらお金要りません。先生のおかげでできたサロンやから!」とも言ってくれました。なんと嬉しいではないですか…! 私でも少しはスタッフの役に立てたのかな~と思うと、感無量です。     桜が咲く季節にクリニックを卒業して離れた人が、私の知らないところで色々と勉強と苦労を重ねて一回りも二回りも大きく成長し、また桜の季節に元気な姿を見せて、自身のお店の開業報告をしてくれるなんて…。聞く所によると中国でも日本の桜は凄い人気のようで、この季節になると日本のどこが一番桜の名所であるという情報がSNSで氾濫するのだとか。勿論、中国国内でも今では至るところで日本と同じ桜を見ることができるそうなのですが、やはり本場で桜を見たという事は結構自慢だそうで、日本人もあまり知らないような穴場に行って桜の写真とともに自撮りした写真をSNSに上げる事が流行っているそうな。Nちゃんには是非、桜と一緒に自分の新しいクリニックをバックにして自撮りして、おおいに中国の友達に自慢して欲しいものです。 もしかするとこのクリニック通信がお手元に届く頃は既に桜も満開、もしくはちょっと散っているかもしれませんが、最高の自撮り写真を完成させたい方は是非クリニックにご来院ください!(慌てて宣伝しても、もう遅いか…(^_^;) これからも、一人でも多くの人の役に立てるよう研究に励みますので、今後とも宜しくお願い致します!  

第180回「良い出会いを求めて…」

こんにちは! 柴田美容皮膚科クリニックの柴田です。今年の冬は本当に寒いですねぇ。皆様はいかがお過ごしでしょうか? 私はと言えば…元旦からひいた風邪が今年はかなり長引いてしまいました。こんな寒い冬に暖房と自動ドアが壊れ、その影響もあったのかな…。暖房は11月から効きが悪く、去年までは暖房を入れたら暑いくらいだったので絶対におかしいと思って、何度もクリニックの物件を借りている管理会社に訴えたんですが、のらりくらりと全然対応してくれません。そんな時に自動ドアは一時開けっ放しにしないと患者様が入れなくなり、自動ドア屋さんに応急処置をしてもらうまでは外気が吹き込んでめちゃ寒い状態に…。 管理会社は12月になっても暖房の対応をしようとしないので「対応してくれるまで家賃を払わない!」と言うとやっと重い腰を上げましたが、それでも調査に来たのが1月中旬。その結果1つの吹き出し口から温風が出ていない事が分かったんですが、「図面がないのでこれ以上分からない」とか言う始末。暖房用の吹き出し口から温風が出てなければ、故障に決まってるやないか! あまりにも対応が悪いので、移転の時に内装工事を頼んだDさんに頼んでこちらで調査をする事にし、赤外線ストーブもこちらで買いました。後で絶対請求してやる!…と意気込んでおります…(^_^;)。 皆様の中にも「なんだかこのクリニック寒いわねぇ…」と思われている方がいらっしゃるかもしれませんが、このような事情ですので、今暫くご辛抱をお願い致します…m(__)m。     さて、管理会社とのハードネゴシエーションを行いながらも、先月号でお伝えした潜入調査の続きに東京に行ってきました。「粘膜から引き締める」という「スマイルリフト」を試すのが目的です。目的は潜入調査なんですが、東京に行くとなれば東京K氏グルメを抜きにするというのはありえません。(毎回何しに行ってるのやら…) 今回東京に行く日は大雪で、K氏と新年会の約束をしてたんですが東京駅のタクシー乗り場は長蛇の列。K氏に「遅れそう」と電話を入れると、「ホテルにチェックインせずにそのまま来たらどうですか?」でもその日は午前は仕事だったので仕事着のままで、K氏が連れて行ってくれるフレンチレストランに行くような恰好ではありません。ホテルにディナー用の服を送っていたので「やっぱり着替えてから行く~」と無理を聞いてもらったんですが、ホテルに着くと荷物が届いてないではないか! えーっ、なんで~?! ヤマトの営業所では「午前には着かないかもしれません」とは言われたけど、夜にも着かないなんて言われなかったのに!! ホテルで荷物の追跡をしてもらったらまだ東京にも着いていないとか。大雪はこんな形でも影響を出すのか…。お蔭で大遅刻の上、普段着もどきで新年会に行く羽目になってしまいました。 その日はK氏と東京在住の後輩も一緒の予定だったんですが、レストランに向かうタクシーから「先に始めてください」と電話したら「その辺ならあと10分くらいで着くでしょうから、飲みながら待ってますよ」との事。着いた頃には2人でシャンパンがほぼ1本空きかけていて、K氏は後輩の事を「もう途中で腹減って吉野家につゆだく食いに行くって言いだして大変でしたよ!」後輩はあせって「そ、そんな事言ってませんよ~」突き出しのクラッカーだけでシャンパン1本空けたので2人はもうかなりのご機嫌状態で、K氏にはその調子で散々いじめられる事になってしまいました…(^_^;)。     翌日はスマイルリフトの体験に水道橋のクリニックに。口の中は熱いお茶が飲めるように皮膚よりも熱さを感じにくいので、口の中から照射するスマイルリフトは痛くないんだとか。確かにレーザーの痛みに弱い私でも我慢できました。スマイルリフトの機器はモードを替えると皮膚表面からも当てられてたるみ治療ができる他、シミや美肌に効くピーリングモードもあるみたいです。口の中からだとフェイスラインには当てられないので、そこは皮膚表面から当てるとの事。ピーリングモードは強くすると2~3日後から皮が剥けるけど1週間くらいでツルツルになるという事で、3種類のモードで試してもらいました。直後は赤くなりますが、それほどダウンタイムは長くない感じです。     その後八丁堀のSクリニックに潜入調査へ。ここは骨髄幹細胞由来のサイトカイン療法を取り入れているので、話を聞こうと思ったのです。潜入調査と言っても、Sクリニックは保険証の提示がないと受診できないと言われたので本名で行きました。面は割れなかったようですが…(^^)。かなり広いクリニックでしたが、ゴージャスな感じはなく一般的な皮膚科の感じ。問診票を書いた後、洗顔して器械でお肌の写真を撮られます。(でも診察の時はその写真が活用されているようには感じませんでしたが…。)院長は手術とか糸のリフトとかをやりまくってる感じの綺麗だけど派手な雰囲気の女医さんでした。 「お肌にちょっと赤みが出られててセンシティヴな感じですね…。洗顔をしすぎていませんか?」赤みが出てるのは体験のレーザーを受けてきたばかりだからとは言えず…。「洗顔は1日1回で十分です。夜お化粧を落としたら、朝は水洗いだけで十分。肌荒れしてる方は洗い過ぎの事が多いんですよね」うむ。それはそうかも。     「敏感肌やアレルギーの方には、プラズマがお勧めですよ」プラズマとは、気体を構成する分子が電離し陽イオンと電子に分かれて運動している状態で、電離した気体というものらしい。プラズマを照射すると皮膚に美容液などが浸透しやすくなるため、そこにサイトカインを浸透させるという理屈のようです。 しかし骨髄幹細胞由来のサイトカインは、それを輸入している業者に聞くと、滅菌していないので注射には使えないという事だったので、「これは滅菌してないって聞いたんですけど…」と言うと、院長は「滅菌はしています! 医薬品なので」あれ? 輸入業者は「化粧品扱いなので滅菌してない」って言ってたけどなぁ。だから注射じゃなくてダーマローラーとかで皮膚を傷つけた後で塗布するに留めるという事だったんですが…。「ではどうして注射には使わないんですか?」と聞くと「効果が強すぎて腫れるので…」うむ…メーカーか輸入業者がそんな説明してるのかな? 「今一番気になるのはどこですか?」と聞かれたので「食いしばりが酷かったのでえらボトックスをしたら、頬がたるんだ気がして」と言うと「40代以上でえらボトックスをすると必ずたるみます。その場合は糸で引き上げるか、頬のコケにヒアルロン酸を注入するかですね」と、糸のリフトと頬のコケにヒアルロン酸注入を勧められました。     ここのクリニックは土地柄か、前回潜入した表参道のEクリニックより治療費はかなりリーズナブル。Eクリニックではサイトカインのメソセラピーは1回20万円でしたが、ここはプラズマ+骨髄のサイトカイン塗布で2万5千円、脂肪幹細胞のサイトカイン塗布だと1万5千円。ダーマペン+サイトカイン塗布でも5万円なので1/4~1/10のお値段です。院長曰くは、PRPよりも脂肪幹細胞のサイトカイン療法が、脂肪よりも骨髄幹細胞のサイトカイン療法が効果があるが、脂肪幹細胞の方も安いので人気があるとか。PRPはもうやっていないそうです。やっぱり書類が大変だったんですかね。でもサイトカイン療法も、もう少し調べてみる必要がありそうです。 さて、東京から帰って2~3日してもピーリング後の皮膚剥離が起こりません。あれ? 何も変化ないなぁ…と思っていたら、1週間後から皮膚が剥けてきました。1週間ほどして剥離は落ち着きましたが、ツルピカとまではいきません。若干シミが薄くなってキメが細かくなったかな?とは思いましたが、これならリジュランの方が実感あるなぁ。そして引き締め効果は出過ぎたのか、頬がさらにこけた感じになってしまいました。1千万円以上する機器なのに、高けりゃいいってもんでもなさそうです。勿論、効果は個人差があるんでしょうけど。     折しも季節はバレンタイン。今年もご褒美を兼ねていろいろなチョコを取り寄せてみましたが、ブランドの高級チョコより一番安いチョコの方が美味しかったり…。いつも大丸のバレンタインデーコーナーで見かける一番高い有名ブランドBのチョコなんて本当に小さなひとかけらが1500円もします。昔一粒いただいた事があるのですが、お味の方はなんだかフツー…。チョコについてるブランドのロゴはやたら立派なんですけどね…(^_^;)。やっぱりなかなかロッテのラミーを上回る高コスパチョコには出会えないままです。チョコも美容医療も高けりゃいいってもんでもなさそうですね。     さて、冒頭の管理会社とのネゴシエーションの件ですけど、当初エアコンが全然効かないので管理会社にそちらで修理して欲しいとお願いしたのです。ところが管理会社の返答は「エアコンの修理はテナントの責任で行うという事になっているし契約書にもそう書いている」の一点張りで対応する気はゼロ…。エアコンの対応がテナント持ちと言っても、皆様ご存知の通り当院は大きな商業ビルの中に入っていて、個室以外の空調はマンションのエアコンのように自分で装着できるものではなく、ビル全体のセントラルヒーティングの一環として存在しています。いわば建物と一体化している訳でして、消耗品の取替なら話は分かりますが、そもそもセントラルヒーティングが正常稼働していないというような大元の設備をテナント側がなんとかできるものではありません。 あまりにも理不尽な対応に、こちらもインターネットで弁護士に相談できるサイトに投稿してみました。そうしたところ対応してくれた弁護士さんが親切に「通常利用の経年劣化による付帯設備更新の責任は大家にある」という判例をいくつか出してきてくれて、その弁護士さんの名前で管理会社に文書でクレームを出してもいいという事に。その文書を出したところ効果テキメンで、ようやく管理会社も自分達にも責任があるという事で対応に動き出してくれました。(ただ、ようやく動き出した…って事で対応は遅く、とても満足できるレベルではありませんが、それでも「全く責任はない」と言い張っていた事から比べると大きな進歩ではありますね。) このネットで相談した弁護士さんは結局一度も会う事はなく、ネットでの相談だけなので料金も格安、しかも効果テキメン…。う~ん、少なくとも私の人生で過去何度か弁護士さんに仕事を依頼した中で、こんなにコスパが良かった事はないですね。大体、旧態依然とした弁護士の大先生は、相談があるとまず「じゃ、事務所に来てください。会って話をしましょう」って感じでアポイント取るのも時間かかるし、話も長いし、おまけにすぐに訴訟しようって言うし、お金かかるし…っていい思いをした事はほとんどなかったので、えらい違いです。     チョコと弁護士の先生を比較するのは失礼ですがやっぱり本質は同じで、値段が高いからいい仕事をするとは限らないし、何よりも依頼する側が「何を望んでいるのか、最低限この効果があれば他は自分でするので必要ない」というような事を把握し、きちんと計画を立てて依頼するとコストパフォーマンスが非常に良い人に巡り合う事ができるんだな…と思いました。恐らく美容に関しても同じようなところがあって、「私は何をどうしたい。改善のレベルはこの程度でそれ以上の事は改善されるに越した事はないが、このレベルの結果が出れば一定の満足ができる」というような事をはっきりと意識して自分に合うクリニックを探せば、満足のいくところに巡り合う事ができると思います。 逆にサービスを提供する側もこの値段であれば提供できるサービスはここまで…とはっきりさせる事によって、治療を望む人と良いマッチングができるんだろうな…と思いました。私も値段は何でも安ければいいという感覚は持っていません。ただし、出費と得られるパフォーマンスのバランスが満足いくかどうかが最も大切な事だと感じています。これからも当院は値段と得られる期待値をできる限り分かりやすく明確にして、治療を望む患者様との良いマッチングを心がけたいと思っております。今後共宜しくお願い致します。        

第179回「平成のバブルは次の世代へ続く」

  こんにちは! 柴田美容皮膚科クリニックの柴田です。今年は例年になく寒いですよねぇ。皆様お正月はどう過ごされましたか? 私はと言えば…年末はいつも怒涛の忙しさ。しかも締め切りの迫った書類や忘年会が重なって大変な年末でした。 京大再生医科学研究所のT教授にも忘年会にお誘いいただき、京都まで出向いたんですがその日は雪の降る超寒い日。疲れ切った30日の仕事後は、恒例の中学の同窓会兼忘年会。そんな忙しい中年賀状の準備…。この年賀状をやめたらどんなに楽かって思うのは私だけでしょうか? 毎年くれる人も多いのでやめる訳にもいかず…。忙しい人はみんなそう思いながら年末を慌しく過ごしてるんでしょうね。年始はやっと落ち着いて、今年もO様から美味しいおせちをいただき幸せなお正月を過ごしましたが、年末の疲れが出て酷い風邪をひくはめに…。しかし年々進化するO様のおせちは、今年はなんとおそば付き。おせちは年末に届くので、年越しそばも一緒に…って事でしょうか。斬新なアイデアに感心した次第です。 そう言えば今年で「平成」は最後ですね。昭和の時代が終わり、当時の小渕官房長官が「新年号は『平成』です!」と宣言したテレビ中継のシーンを鮮明に覚えていますが、それすら過去の歴史になるとは…。誰もが歳を取っていくはずですねぇ。     さて今回は大好評企画のクリニック潜入調査です。そして今回のミッションは?「今回の君のミッションは美STでも話題の『サイトカイン療法』を調査する事だ。例によって君もしくは君のメンバーが捕えられ、あるいは殺されても、当局は一切関知しないからそのつもりで。成功を祈る…」 「サイトカイン」? 何それ? 皆様は「サイトカイン」って聞かれた事あります? 美容医療業界ではかなり話題になっている「サイトカイン」とは、細胞から分泌される成長因子などのタンパク質の総称で、細胞の増殖や分化などを調節する物質です。そして「サイトカイン療法」というのは、脂肪や歯髄・臍帯などから採取した幹細胞を培養し、サイトカインを多く含む培養上清(培養した細胞の上澄み液)を皮膚に注入したり点滴で投与して組織の若返りを図る再生医療です。 幹細胞というのは組織や臓器に成長する(分化する)元となる細胞で、幹細胞をうまく増殖・分化させると必要な細胞や組織を作り出せるので再生医療の花形ですが、細胞を使う治療は2014年11月から施行された「再生医療新法」(再生医療の安全性を確保するための法律)によって厳しく規制されるようになったため、クリニックレベルでできる治療ではなくなってしまいました。 そこで考え出されたのが細胞は使わず細胞から分泌されるサイトカインを利用した「サイトカイン療法」で、PRPが再生医療新法の制定によって非常にしにくくなったために考え出されたものと言えます。当院でも一時はPRPにかなり力を入れていたのですが、再生医療新法のおかげでPRPの申請が本当に大変になり、いまだに申請中です。申請書類がやたら複雑で膨大な量があり、診療に追われる医師がその合間に書けるような代物ではないんです。そのお蔭でPRPをやめてしまったクリニックも多く、高額な代金で申請を代行する業者も乱立しています。     厚労省に書類を提出する前に認定再生医療委員会という所に書類を出してチェックを受けないといけないんですが、この委員会もいろいろあって、PRPのキットを売っている業者と提携している所はそこのキットを使っていれば審査が通りやすかったり、申請費用もまちまちで、めちゃ高い所は書類を作ってくれたりして通りやすく、安い所は審査が厳しいという噂。 申請当初はよく分からなかったので割と良心的な価格の委員会を選んだらめちゃ審査が厳しくて、何回も細かい訂正の指示が出て書類が返ってきました。当院はその委員会が関連している会社のキットを使っていないからかもと言われましたが、そんなの変ですよねぇ。なまじ書類を自分で作成したため凄く時間がかかった上、この委員会で足止めを食らう羽目に。最初のチェックで直されなかった部分が後で訂正を要求されたり、何回も訂正した後で「写真入りのPRP作製マニュアルが必要だ」と言われたり(そんなん最初から言うてよねぇ!)もう嫌がらせかと思うほどです。しかし費用は前払いなので途中で委員会を変える訳にもいかず…。 この話を友人にぼやいたところ、「はぁ…ありがちな話だね。厚労省と医師会って仲がいいように見せかけて裏では牽制しまくってるから、中国とロシアみたいなもんだな」と意味深な発言。「どういう意味?」と聞くと友人曰く…「普通は役人って天下り先を管轄業界に確保したいから、規制しているようで実は裏でつるんでるってのが多いのよ。つまり仲良しクラブ。例えば通産省だったら道路公団みたいな所に天下ったり、金融庁だったら銀行とか証券会社の顧問に収まる事だってできるでしょ。でも厚労省は微妙で、天下り先を確保しても自分は医者じゃないから、力関係を見極めて医者を動かすしかないのよね。 今回のPRPの話だって、厚労省の役人は医者じゃないから自ら実験して規制枠を決める事ができないので、医者にその規制の枠組みを作って貰わねばならないのよ。本来は医療を規制する枠組みなんで医者に枠組み作りを依頼するのは矛盾してるんだけど、医師免許持ってない人が医学的根拠に直接口出しする事はできないから、役人はなんとかして医者をコントロールしようとするし、医師会はおとなしく言う事聞いてるようなフリして実は規制を骨抜きにしたり、自分達の学会だけ有利になるようにしたりとまさにドロドロの政治劇を繰り広げてる訳よ…」     ふ…む。そうなのかぁ。私なんか全く政治劇とは無縁だったので真偽の程は??ですが、確かに医療業界の申請とか許認可とかは理不尽な事が多いから、さもありなん…かな。 そして去年の最後は郵便局までもむかつく事に。年末に年賀状を取りに来てもらった時にPRPの書類も一緒に出したんですが、手渡しだと休みの間に届いてはまずいと思ってポスト投函と念押ししたのにもかかわらず、手渡しのゆうパックになっていたらしく10日以上経ってから「何回届けても事務所が閉まっていて届けられない」との連絡が。あれほどポスト投函にしてって言ったのに!! おかげで審査の日に間に合わず、また1ヶ月延びてしまいました。 年末の超忙しい時に必死でマニュアル作ったのに! こんなんって、どこに文句言ったらいいんでしょうねぇ。でも大詰めにはきていますので、もう少しでPRPも再開できると思います。永らくお待たせして申し訳ありませんが、もう少しだけお待ち下さい!     …と話がそれてしまいましたが、今回の潜入調査はそんな訳でPRPに代わる再生医療として、このサイトカイン療法をしているクリニックに行ってみたいと思ったからで、IMF(Impossible Mission Force)からの指示ではありません。(当たり前ですが…(^_^)。)そしてサイトカイン療法を扱っている業者も探して、説明を聞くことにしました。 まずはネットで検索し、サイトカイン療法を前面に打ち出している「Eクリニック」に行ってみました。このクリニックは「日本で最高水準の技術を持つ研究所と業務提携し培養された幹細胞上清を使用」と謳っています。それはどこの研究所なのか、ぜひ聞いてみなければ。 クリニックを予約して行ってみると、驚くほどゴージャスで、お城のような内装。去年は登美丘高校ダンス部のバブリーダンスが大ヒットして、そのお陰でダンシングヒーローを歌った荻野目洋子さんがオリコンカラオケチャートで一位を取ったり、平野ノラのバブルネタがブレークしたりと、にわかにバブルブームが再来しているようにも思うのですが、なんとここは時代を先取りしたのか(もしくは30年に渡り時代の流れから取り残されたのか…(^_^;)かつてのバブルで浮かれた時代がそのままの形で冷凍保存されていたかのようです。(O様のおせちも真っ青?) 受付の後広い部屋に案内され、興味のある治療の説明書を渡されます。ここのサイトカイン療法は「スーパープレミアム幹細胞・高度治療」と名付けられ「無限の可能性を秘める次世代型の究極アンチエイジング治療」!って、えらいたいそうな…ネーミングまでバブってる感じね…(^_^;)。それに「幹細胞・高度治療」って、幹細胞は入ってないのに。 また、ここのサイトカイン療法は歯髄幹細胞上清が中心らしい。一押しの「自家の歯髄幹細胞」と「歯髄細胞バンク」では、自分や子供など血縁関係に当たる人の乳歯や親知らずを用いる、とあります。血縁関係でも自分以外だったら「自家」とは言わないし、乳歯の歯髄が本当にいいなら成人の親知らずを一緒にするのは変だなぁ。それに「PRPとの違い」という項目では「PRPは成長因子やサイトカインをほとんど含まず、細胞賦活効果は期待できません」とあります。そんな事ないよ。打ち出し方は上手いけど、「?」マークのつく説明書です。 そしてそのお値段は、自家では1cc×30(30回分)がなんと350万円!! ひぇ…! そして細胞保管料が10年で40万円。秋に潜入調査に行ったSクリニックでは自家の脂肪幹細胞培養上清が確か40万円だったので、約10倍のお値段です。皮膚に注入するメソセラピーは1本20万円、点滴は1本10万円。なんか桁が違いますね。日本の安倍首相! 安心してください! アベノミクスの効果はこんな所にきちんと現れています!…と感心する事しばし。     さて、いよいよ院長が登場!派手な厚化粧でめちゃゴージャスな雰囲気の女医さんで、どことなく宝塚歌劇に出てくるような感じです。「ど~こが一番気になりますか?」と聞かれて「頬のたるみ」と答えると「ちょ~っと失礼~!」と頬を思い切りつねられました。「イテテ!」「や~わらかいですわね~! こ~れは、皮膚ではなく粘膜のたるみですわ~!」宝塚のセリフのようなたいそうな口調で(音声でお伝えできなくて残念です…。Tクリニック院長の田村正和調の再来のようでした。どうにかして紙面で雰囲気を伝えてみようと思いますので皆様もちょっと想像力を使って下さいね…(^_^;) 「どうして粘膜のたるみって分かるんですか?」と聞くと「そ~れは長年の経験からですわ~」院長は続けます。「ね~ん膜のたるみには、ね~ん膜を引き締める、い~い治療がありますのよ~!」…それはスマイルリフトというレーザーで、口の中から当てるそうです。目の下のたるみに当てる「アイリフト」というものもあるらしく、「こちらはわ~たくしが当てますの~」「目の下はどうやって粘膜から当てるんですか?」と聞くと「し~た瞼をひっくり返しますのよ~」「えーっ!!」「で~すからわたくしが当てるんでございますの~」そうなんですか…。     サイトカイン療法の事も聞きました。「先生はなぜ歯髄がいいと思われたんですか?」「し(脂)~肪ですと、し~肪吸引で取る訳ですから、糖尿病や高脂血症な~どの病気を持っている可能性がた~かい訳ですよ。乳歯の歯髄は、わ~かい細胞ですから、安全性も効果もた~かい訳です~」(…それだったらやっぱり自分の歯髄はいまいちですよね? )提携している研究所は聞き出せました。「先生はどうしてそこの研究所に決められたんですか?」「ちょっとご~縁がありまして…。それに、ほ~かの所はわ~たくしの質問に対して納得いく答えがな~かったものですから」あれ? この後サイトカイン療法の話を聞く予定の業者はダメだったのかな? 取りあえずスマイルリフトを受けてみようと思ったのですが、質問しすぎて次のアポイントまでの時間が迫ってきてしまいました。仕方なく治療は次回受けるという事にして初診料だけ払ってクリニックを出ましたが、受付ではDr.Eコスメのサンプルセットをくれました。ここはコスメもホームページも打ち出し方が上手く、凄くやり手のコンサルタントが付いてる感じです。外に出るとまるで24時を過ぎたシンデレラ城を後にした気分で、何もかも日常の風景に戻っていました。     その後、サイトカイン療法の業者の人に会って話を聞きました。現在サイトカイン療法に使われている細胞には骨髄・脂肪・臍帯・臍帯血・歯髄があり、自家だと脂肪が取りやすいが手間がかかり、効果から考えると若くて増殖能の高い乳歯髄がいいとの事。 生化学が得意な東京のK氏にサイトカイン療法の事を聞いた時も、サイトカインはタンパクで遺伝子がないので、自己も非自己も認識されないため自己である必要はないと言われてました。PRPの代わりという事であれば「自分のものの方が安全」という打ち出しの問題かもしれません。そしてその業者のサイトカインカクテルの特徴は、培養上清を精製して死細胞や細胞の老廃物を除去し、安全性を高めた事らしい。 「Eクリニックの院長とは話されました?」とその業者の担当の人に聞くと「あそこは院長の旦那様が実業家で、ベトナムに50分院を作る計画なんかもあるらしいですから、うちみたいな小さな会社は相手にされないんです…」提携の研究所もすごく大手で、個人のクリニックなどは普通は相手にしないんだとか。それも旦那様の手配らしい。「ご縁があって…」ってそういう事だったのか? 凄腕のコンサルが付いてる気配はこれだったのかも。まぁいろいろ裏事情もあるようですが、サイトカイン療法は始まったばかりの治療も多いので、まだまだ情報収集が必要そうです。 今回も滅菌方法まで質問攻めにして担当者を困らせたようでしたが、めげずに何社かあたって情報を集め、効果と安全性が確認できたら試そうと思っています。ちなみにスマイルリフトはその業者が輸入している器械だったので、次回試せることになりました。それも含めてまたご報告しますね。     最近新聞には日本の景気は長期に渡り拡大しており、その長さではかつての「いざなぎ景気」を超えたと書いています。そう言えば昔社会の教科書で確か「いざなぎ景気」とか「神武景気」とかあったなぁ。一方でどの新聞にも「統計的には景気拡大しているが、庶民には景気拡大の実感が全く湧かないらしい」と。 私は経済の事はよく分からないのですが、クリニックをやっていると「安くていいもの」を求める嗜好と「高くてももっといいもの」を求める嗜好の差がどんどん開いているような気はします。かつてのバブル経済の頃は「本質はさておき、誰もが高いと認めるもの」を求める人が多かったように思いますが、今は「値段はある程度高くても質が良いもの」を求める人が多くなったような気がします。やっぱりそういう人が増えてきたという事は経済が拡大しているのでしょうかね? ただ、当院でもいわゆるお金持ちの方も多いのですが、意味なく高いものを求められる事はほとんどありません。やはり品質や効果、そして安全性が伴い価値があれば、高価でも仕方がないという考えを持たれている方が多いと思います。ボトックスやプラセンタ点滴のように一定の手法が確立しているものの価格は今後も下がっていくように思いますが、一方で今回のサイトカイン療法のような今までにない効果がありそうなものはどうしても料金が高くなる傾向があります。 今回の潜入調査はたまたまバブリーなクリニックだったので少し茶化して書きましたが、それとサイトカイン療法そのものの効果は別の話です。(そしてEクリニックさんの名誉の為に記載しますと、取り組みは先進的ですし、いい加減な治療をされているとは思いませんでした。ただ、値段が庶民的な私の肌感覚からすればかなり高価だと感じたに過ぎません。)私自身はサイトカイン療法は非常にポテンシャルのある治療法だと思いますが、新しい治療なので安全性の確認が大事だとは思います。一方でPRPも非常に手間がかかる手法ですが、効果は確実にあります。このように多少高価であっても価値があればやりたいという患者様はおられるので、このような新しい治療法の研究にも引き続き取り組んでいくつもりです。平成の次は何という年号になるのでしょうね? この取り組みは次の年号になっても続けていく事になりそうです。このような方面にも興味のある方は、乞うご期待!!      

第178回「謹賀新年。2018年は何を目指しますか?」

明けましておめでとうございます。柴田美容皮膚科クリニックの柴田です。旧年中は大変お世話になり、誠にありがとうございました。今年も皆様のお役に立てるよう、新しい事にチャレンジしつつ研究に励みますので、何卒宜しくお願い致します。 …と言っても、この通信を書いているのは2017年の12月なので私の中ではお正月気分でなく、まだ2017年を振り返ってみたいな…というところです。2017年の前半はいろいろな問題が起こってバタバタしていましたが、後半はなんとか落ち着き、久しぶりの再会がいくつもありました。 まずは高校の同級生との40年ぶりの再会。なんと今年で、高校卒後40年になるんですねぇ。時の経つのは本当にあっという間です。毎年行われる夏の同窓会に、卒業後初めて参加した東京在住のS君とN君。彼らは高校時代はファンがたくさんいたというイケメンたちで、年を重ねてもダンディーでした。その後東京出張の際に連絡してみると、急な連絡だったのにもかかわらず2人とも即集まってくれて、大いに盛り上がったんです。その日は最終の新幹線で神戸に帰る日だったので、F通に務めているS君が駅近の居酒屋を予約してくれたんですが、製薬会社勤務のN君が「こんな店でよかったん? 柴田さん絶対ええもんばっかり食べてるで」と言うと、S君は「今度ゆっくり来てくれたら、もっと美味しいお店にお連れします!」と言ってくれました。食いしん坊の私には嬉しいお言葉。持つべきものは友達ですね!     そして秋にバンコクの学会に参加した際には、これまた高校卒業以来の同級生K君との再会が。何回か参加した世界抗加齢医学会議の関連で、本格的な美容皮膚科の国際学会へのお誘いメールが来たので行ってみようと思ったんですが、バンコクにはあまり興味がなかったので飛行機とホテルだけ取って何も計画は立てていませんでした。直前になって美味しいレストランとタイ式マッサージくらいには行きたいなと思ってガイドブックを買いましたが、どこがいいかさっぱり分かりません。 そんな時、ふとバンコク在住のK君の事を思い出しました。前述のN君とS君は同好会が一緒だったりクラスが一緒だったり何らかの関連はあったんですが、K君とは高校時代1回も同じクラスになったことがなく、ほとんど話したこともありませんでした。facebook友達になっているだけで、メッセージのやり取りもしたことがなく、バンコクにいるんだなーと知ってるだけだったのでどうしようかと迷いましたが、やはり美味いもの情報はジモピーに勝るものはないと思い、思い切って連絡してみました。すると意外な事に即レスが。K君は美味しいお店を教えてくれたばかりか、小泉首相が招待されたり秋篠宮様が常連になっているという有名なシーフードのお店に招待してくれたんです!     当日はK君がホテルまで迎えに来てくれ、もう一人の友人を交えて40年ぶりの再会。FBで最近の写真は見てたのでK君とすぐに分かりましたが、K君は高校時代はちょっとぽっちゃりしたイメージだったのが高校時代よりも痩せてなかなか渋くなっていました。化粧品原料などを扱う会社の社長をしていて、もう20年もバンコクに住んでるんだとか。 なんとお抱え運転手付きやん! 知らん間に偉なってんな~って盛り上がりましたが、K君曰くバンコクでは課長級でもお抱え運転手がいるんだとか。バンコクに行った事のある友人が「絶対行った方がいい!」と勧めてくれたバンヤンツリーホテルのルーフトップバー(バンコクでは50階以上の高いビルの屋上が屋根のないバー=ルーフトップバーになってるところがよくあるらしい)にも連れて行ってもらい、夜景と開放感を堪能しました。そしてK君に教えてもらったタイ料理のお店もグリーンカレーやトムヤムクンなどが激ウマ! 私の中でバンコクの評価が一気に上がったのは言うまでもありません。 昔話に花が咲き、K君は「まった来ってね~!」とご機嫌で奢ってくれて、タイ式マッサージや帰りの空港までの行き方なども細かなアドバイスをくれました。やはり持つべきものは良き友です。(美味しい食べ物を奢ってくれる人をどうしても良い人と思ってしまうのは古来から持つ人間のDNAの仕業だって何かの本で読んだ事があります…(^_^;)     その次は昔仲良しだったプロパー(製薬会社の営業の人。今はMRって呼ばれてちゃんと薬の説明なんかをしているようですが、昔は御用聞きか飲み友達って場合が多かった…)のY君と10年ぶりの再会です。Y君は私が研修医の時にT社という会社に入って来た新入社員で、私の大学の卓球部の後輩の高校の後輩だった事もあり、ノリのいい性格と一生懸命の営業が受けてずっと仲良くしていましたが、10年前に転勤になり、全国を転々としている間は連絡を取っていませんでした。 T社はA社という大きな会社に吸収されたんですが、なんとY君はA社の支店長となって神戸に戻って来たという事で、久々にFBから連絡をくれました。「そらお祝いに飲みに行かなあかんやろ!」といつものノリで飲みに行ったところ、Y君のノリの良さとおもろいトークは昔のまま。ところがちょっと残念だったのは、昔は細身長身でめちゃイケてたのが転勤前にはだいぶ太ってオッサン入りかけてたんですが、さらに顔も体も1.5倍くらいになり、オッサン度に拍車がかかっていた事。 「先生は全然変わらんなぁ。むしろ若なったんちゃう?」って言われましたけど…。そうかな? こんな時って本当に美容の仕事に転向して良かったなぁ…って思いますね…(^_^)。昔は整形外科が専門だったから、そのままだったら患者さんって基本的に近所のおじいちゃん・おばあちゃんが多いし、一気に老け込んでただろうなぁ…しみじみ。     皆様も親戚の子供さんとかに久しぶりに会うと、急に成長して大人びてたりしてて驚いた事ありませんか?「あれれ! この前まであんなに小さな悪ガキだったのに、もうこんなに大きくなったの??」なんて言うと「あのねぇ、おばちゃん…だって最後に会ったのはもう10年前でしょ?」なんていう会話ありますよね。でもその子のお母さんは毎日子供と会っているので「え? そんなに成長した? 前と変わらないでしょ?」みたいな反応になります。 毎日顔を合わせていると変化が少しずつなので慣れてしまい「成長感」や「老け込んだ感」ってあまり感じないのですが、久しぶりに会うと中間の変化が飛んじゃってるので、久しぶりに同級生に会ったりすると「ありゃ! 昔はジャニーズばりの美少年だったのに、こんな仕上がりになっちゃったの??」っていう事がままあります。 当院の患者様にも「センセ…2週間後に同窓会なんですよ…それまでにバリッと即効性のある若返り注射お願いします!」みたいに駆け込んで来る方が時々おられます。(さすがに2週間で確実に効果を出すという事になるとできる事が限られてきますので、できればもうちょっとお早めにお越しくださいね…(^_^;)やはり皆様も久しぶりに会う方に「老け込んだねぇ…」って言われると落ち込むと思いますし、「いやぁ…○○さんって相変わらず若いねぇ。昔と全然変わらないじゃない!」って言われると、文句なしに嬉しいもんだと思います。     私は仕事柄、すでに何千人という患者様のお顔の悩みをお聞きし、改善のお手伝いをしてきました。その経験の中で分析すると、若い方の要望は圧倒的に「美人になりたい」というものです。美人と不美人を分ける最大のポイントは骨格と各パーツ(目や鼻など)の配置比率にあります。骨格と配置比率を変えようとすると、どうしても美容整形手術をしなければなりません。逆に言うと多くの人は骨格と配置比率を黄金比にできれば大抵の人が「美人顔」になるというのも事実で、実際韓国のアイドルやミスコンに出る人達の顔がほとんど同じに見えるのは皆さん同じ概念で美容整形手術をしているからですね。 一方で40歳を超えてある程度の年齢になってくると「美人になりたい」というよりは「若く見られたい」に要望が変わっていきます。考えてみればこれは当たり前で、若い女性のモチベーションって「男性にモテたい」って事が大きいですもんね。男性と違って女性は沢山の異性をはべらせたいとは思ってないけど、沢山の男性を惹きつけておいて最高の一人を選べる状態にしたい…っていうのが本音ではないでしょうか?(かぐや姫だってディズニーの物語だって女の子がときめくお話は全部、いろいろな人にプロポーズされるものの最後には最高の一人と結婚できる…って事ですもんね…(^_^)。ああ…羨ましい!)ところが年齢が高くなると男性を惹きつけたいというお色気系モチベーションは減っていく代わりに、周りの人から「いつまでも若いね!」って言われたいモチベーションがどんどん上がっていくように思います。実は若いね…と言われる為の最大のポイントは骨格や配置比率ではなく、「顔の皮膚の状態」がほとんどと言っていいと思います。早い話がシミ・くすみ・シワ・たるみ・クマの問題です。骨格や比率は配置換えしなくても(なんだか福笑いのゲームみたいな言い方で恐縮ですが…)年齢が上がっていけば不美人という見方にはならず「個性」として逆にしっくりとその人に合った状態になります。     なので私は年齢が上がってからの美容整形は不要と考えています。逆に年を取って骨格をいじったり配置比率を変更すると必ず不自然な状態になります。私から見れば「あ…美容整形したな!」っていうのが一発で分かりますし、「せっかく年を取ってしっくり来ていたのに残念な事してるな…」って思う芸能人の方も沢山います。 そんな訳で40歳を過ぎたら皮膚の状態を改善すべきで、それには注射やトレチノイン・プラセンタなどの方が手術よりずっと確実に効きます。私も整形外科医時代は手術は結構得意だったんですが、それはやめてしまいもっぱら注射と外用剤、そしてプラセンタなどの点滴や内服による体の中からの改善に取り組むようになったのはこの為です。自分自身もこの年齢になり、実際に同窓会などに出て皆さんの声を聞いても選択肢は間違ってなかったな…ってつくづく思います。     話は変わりますが…。もう一人久しぶりに再会したのは、昔美容系メーカーの営業だった女性、Fさん。彼女がまだ20代だった頃、セミナーで知り合ってから妙になついてくれ、一緒にご飯に行ったり、誕生日には可愛いプレゼントをくれたりしていました。彼女はその後会社を辞めて美容クリニックの立ち上げにかかわった後、結婚して連絡が取れなくなっていましたが、FBで「友達かも」に出てきたので懐かしくなって連絡を取ってみると即レスが。 「先生、ご無沙汰しています! お元気ですか?」今は東京の制作会社で仕事をしているそうで、「美容とは離れてしまいましたが、私も今年40歳…アンチエイジングの必要性にやっと気付きました」…えーっ、若かった彼女がもう40歳? 月日の経つのはほんと早いですねぇ…。ちょうど東京出張前だったので、久しぶりに東京で会う事になったのです。彼女の友人が経営する銀座のお洒落バーで待ち合わせ。「わ~、センセー、お久しぶりです~! 懐かしい~! センセー、全然変わってない~!! わ~、嬉しい~!!」彼女の可愛いノリの良さも変わっていません。 「センセー、これプレゼント! クリスマスバージョンで可愛かったから~!」と、昔のようにチョコのプレゼントまでくれて、出張治療の話をすると「それ、面白~い! やりましょうか! 私、お手伝いしますよ!」って言ってくれました。さすがクリニックの立ち上げにかかわった彼女です。「人を集めるには今はやっぱりSNSですよ! インスタとかで情報発信して、『何なにそれ?面白~い!』ってなるとホームページも見てくれるんですよね!」と早速SNSの資料を送ってくれました。しかし韓流B君亡き後、昭和のスタッフが多い当院では誰もインスタとかした事がありません。前途多難ですが、頑張るっきゃない!!って感じです。     しかしこの久々の再会の3/4がFBがきっかけなんですから、やはり彼女の言うようにこれからはSNSを使いこなさないといけないんでしょうねぇ。私も新しいものについていくのは必死です。だって「若いねぇ」って言われる為には皮膚の状態を改善するだけでなく、本当に若い人と交流して常に新しい考えを入れていく…って事も同じ位必要だと思うからです。これも過去に何千人もの患者様を診てきた経験から本当にそう思います。やっぱり「見た目が若い人は気持ちも若い」のです。見た目が若いから人生にポジティブになって新しいものを取り入れられるのか、精神的に若いから見た目が若くなるのか分かりませんが、この2つは明らかに相関関係があると思います。 近年は世の中の変化も激しくなり、環境が激変するせいかうつ病などを患う人も増えていますよね。本当の精神疾患は精神科の先生に相談すべきですが、多くの人が感じる「なんかやる気が出ない」とか「ポジティブになれない」というケースには「見た目を若返らせる」事ほどポジティブになれる特効薬はないのではないかと思います。当院の患者様でも治療の効果が出た場合には「センセ! この前、同級生に『あんた最近若返ったんちゃう? 何かあったん?』って言われたんですよぉ!」って子供のようにはしゃいで喜ぶ方もおられ、その時の笑顔は忘れられません。 まだ保守的で美容医療を良く思っていない人もいるかと思いますが、私はこの仕事をしてきて「見た目が若くなったら精神面に良い影響を与えてその人がポジティブになる」例を何回も見てきました。新しい年になり「今年こそは何かしたい」と思っても、なかなかやる気が起きないって方おられませんか? 私の一番のお勧めは「まず外見を変えて若返りを目指す」事です。これは決して当院の宣伝ではなく、服装とかメイクでも良いと思います。周りの人に「へぇ…最近なんか若返ったね」って言われるようになると、内面のエネルギーがついて出てくるはずです。 2018年は「まず一番に若返りにチャレンジしてみませんか?」私も勿論更なる若返りを目指しますし、それを応援できるクリニックを目指します!! 今年も宜しくお願い致します。  

第177回「ジェンダーレス時代」

  こんにちは! 柴田美容皮膚科クリニックの柴田です。急に寒くなりましたが、皆様風邪などひかれていませんか? あっという間にもう冬、そして今年も終わりですね。時の経つのは本当に早いなぁ。年始の抱負を語ったのはつい先日のようで、あっという間に1年経ってしまった感じです。「今年は何ができたかな?」と1年を振り返ってみると、バタバタしてばかりでたいした事できなかったなぁと反省しきりなんですが、いつものような学会での情報収集や潜入調査、新メニューの企画以外に今年は一つ新しい事に挑戦しました。それは「出張治療」です。 きっかけは東京のK氏に紹介してもらったイタリアンレストラン(またまたグルメがらみですみません)。3年ほど前にK氏に東京のお勧めイタリアンを聞いた時に、「僕からは、ここ2年間で最大の発見だった、西麻布の隠れ家イタリアンをお薦めします。ご夫婦でやっている小さなイタリアンですが、お料理の美味しさと居心地の良さ、癒し度は、ここ数年で最大の発見です。食べログの評価は高くありませんし、ガツンとしたインパクトはないかもしれませんが、今イタリアンでは最も好きなお店です。「Kさん」で、奥様には通じるかと思います」と教えてもらったレストランです。(さすがK氏…グルメの事になると本業の事よりもぐっと饒舌になります…(^_^)。)     早速東京にいる後輩を誘ってお邪魔してみると、さすがK氏お勧め!って感じの癒し系レストランで、お店はこじんまりしていい雰囲気だし、シェフは控えめで優しい感じだけどお料理は抜群! そして奥様の接客がまた感じいいんです。 フレンチやイタリアンでよくある「マダムがネック」のお店とは大違い。私もいっぺんにファンになり、東京に行く度に後輩や同級生を誘って何回かお邪魔してたら、シェフは私の大好きな赤ピーマンのムースなんかも作ってくれるようになり、とってもお気に入りのレストランになってしまいました。 何回か行くうちに奥様にシミやクマの相談をされて、当院で行っている遠隔地治療(遠くにお住まいで通院が難しい方のために、メールや電話のやり取りで診察を行い、サプリメントや化粧品を送ったりする治療)を紹介してたんですが、今年の9月頃に突然電話が。「急なんですけど明日神戸に行く事になったので、診察していただけませんか?」美味しいと有名な明石のお鮨屋さんと元町の炭火焼きのお店を訪問するために神戸に来られるのだとか。(さすが、美味しいお店のシェフはジャンムーランの三木シェフが言われてたように、食べ歩きをして研究されてるんですね。)     奥様の診察ではシミと色素沈着によるクマには新レチノイン酸療法をお勧めしましたが、クマと瞼のへこみも気になるとの事。これにはやっぱり皆様おなじみのカクテル注射(ビタミンやヒアルロン酸、線維芽細胞増殖因子=FGFなど皮膚のコラーゲンを増やす薬剤を混ぜたオリジナル注射)がお勧めなのですが、奥様は東京在住だし、カクテル注射は血液検査の結果が出てからの治療になるので初診当日は注射できません。 「今日は血液検査だけしておいて、次回神戸に来られる時に注射されますか?」「そうですね…」という事で血液検査は受けられたんですが、その後「やっぱり神戸に来ることはめったにないし…。先生! 出張注射してくださいよ~!!」と頼まれてしまいました。「え??! 出張注射??」そんなんした事ないし…。どうしようかな?「ちょっと考えさせてください」そう言って考えましたが、カクテル注射の出張治療は結構大変そうです。 普段なら洗顔していただいて写真を撮ってから、気になる部位を聞いて薬剤の組成と量を決め、注射部位に印をつけて再度写真撮影。注射部位に麻酔を貼って注射を作製し、治療部位への配分と各ポイントに何ccずつ注入するかを計算します。麻酔を30分以上貼り、計算が終わったら消毒と注入、そして術後の写真撮影。助手がいても注射の本数によっては1時間半から2時間くらいかかる事もあります。機材や場所も限定され助手もいない状態で、できるかなぁ…。     K氏にもこんな相談があったんですよ…って言うと、「うーん、ちょっと大変そうですけど、これを機会にHさん(シェフの奥様)に東京のマネージャーになってもらって、何人か集めてもらって東京出張治療の計画を立ててはいかがですか? 東京の旨いものも定期的に食って帰れるし…」ふむ。「東京に行って美味しいものを定期的に食べれる…か…」なぜかこの言葉だけが頭の中でリフレイン。まったくもって不純な動機ですが、急にやる気が出てきました!! 幸いHさんの場合、診察に来られた時に瞼のへこみとクマに対するカクテル注射の薬剤の組成と量は次に注射に来られる時のために決めていましたし、写真も撮っていたので、写真に印をつけて1ポイント当りの注入量を前もって決め、注射も作製して消毒や器具・麻酔も持って行けばなんとかなりそうです。お店で注射して欲しいと言われていましたが、キャスター付きの椅子がないと自由に移動できず注射がしにくいのでさすがにお店では難しいと思い、ホテルでキャスター付きの椅子を借りる手配をしました。その計画をHさんに伝えると、出張治療の第1号になると言ってくださったんです。     さて当日。注射と消毒、滅菌した器具とカメラをゴロゴロキャスターバッグに詰めていざ東京へ。ホテルの部屋までHさんに来ていただき、写真撮影。印をつけて麻酔を貼ったところまではよかったんですが、一つ誤算が。ホテルの部屋の写真をネットで見て、テーブルをベッドの横に動かしたら、キャスター付きの椅子さえあれば注射ができると思ったんですが、なんと動くと思っていたテーブルが床に固定されていたんです。どうしよう? 困っているとHさんがテーブルの上に寝ても大丈夫と言ってくださったのでなんとか解決。 しかし次は日が暮れてきて、ホテルの照明が暗いという事に気付いて慌てました。暗くては注射が非常に打ちにくい。これはテーブルの上のライトを移動して顔の方に持って来ることでなんとかなりました。いつもは麻酔を貼ったり消毒したりはスタッフがしてくれるので、スタッフのありがたみが身に沁みましたが、なんとか無事に注射を終え、Hさんの希望の終了時間にも間に合いました。 やれやれ。しかし疲れた~! あんまり疲れたのでHさんが帰られてからお風呂に入ろうとバスタブにお湯を張ると、私のではない長い髪の毛が浮いてるではないか。出張治療のために結構いいホテル取ったのに、掃除もできてないなんてどーゆー事?? フロントに伝えるとマネージャー氏が慌てて部屋をスイートルームに変えてくれました。一瞬喜びましたがスイートって豪華だけど、広すぎてどう使っていいのか分からない…。仕方がないので無意味にキングサイズのベットで端から端まで寝返り打ってみたり、ペットボトルのお茶を飲むためにリビングまで移動してソファに座ったり…。無理に使いこなそうとしても使い切れない。う…ん。結局はスイートって一人で泊まる人用には設計されてないって事ね…(^_^)。何はともあれ初の出張治療を終え、美味しいものも食べる事ができて満足して東京から帰ってきました。     しばらくして術後の様子を電話で聞くと、「術後しばらくは腫れてたのか調子良かったけど、最近はやっぱり瞼のへこみが気になって、あんまり変わってないように思う」との事。あれ? カクテル注射に配合するFGF(線維芽細胞増殖因子=コラーゲンやヒアルロン酸を増やす薬)は多すぎると膨らみ過ぎるリスクがあるため、初回は平均的な量より少なめにします。Hさんはレストランで接客されるので膨らみ過ぎては困ると言われ、FGFの量を控えめにしたので少なすぎたかな? 心配になったので「次回私が東京に行く時にきちんと写真を撮って比較しましょう」という事にしました。しかしHさんはシミとクマの色素沈着に対する新レチノイン酸療法の遠隔地治療もされていたので、毎週写真を送っていただいています。 3週間後に送っていただいた写真を見ると瞼のへこみがかなり改善していたので、術前の写真を送って比較していただくと、「瞼のくぼみは分かりにくかったのですが、送っていただいた写真で見比べると術前はかなりくぼんでいたことが分かりました!」という返事が。良かった。なんとか第1回出張治療は成功したようです。クリニックまで行くのは遠かったり都合が悪かったりで、出張治療を希望する人は絶対いるはずだという声も多かったので、今後も発展できればと考えています。     さて話は変わりますが、Hさんを紹介してくださったK氏の会社では、毎年ボジョレーヌーヴォーの解禁日に「ヌーヴォーとスッポン鍋の会」というパーティーが開かれます。もうかれこれ何十年にも渡って行われる伝統行事?ですが、今年は出張治療を兼ねて久々にお邪魔する事に。 以前にも書きましたがK氏の会社は会社とは思えない内装で、ドアは水色、壁は漆喰でピンク色。水玉模様の可愛いランプが並び、スペインの洞窟をおしゃれに改装したカフェ…って感じなんです(そんな事務所で仕事に集中できるのかな?と心配してしまう程…)。そして中央にキッチンがあり、パーティーの時はそこでスッポン鍋が作られます。出張板前も呼んでお鮨もその場で握ってもらえ、ヌーヴォーも何種類も取り寄せられてたくさんの人で賑わうK氏らしいパーティーです。 今年もチェリストの肩書を持ったドクターがチェロを弾いたり、デザイナーやいろんな職種の人もいてめちゃ盛り上がりました。K氏の顔の広さが分かります。スッポン鍋は長らくK氏のお母様が作られていたんですが、お母様が引退されてからは割烹の板前さんを呼んで作ってもらってるとか。10年程前にパーティーにお邪魔した時はK氏のお母様がまだスッポン鍋を仕切っておられ、当時80歳位だったはずなのにどう見ても60歳位にしか見えませんでした。K氏の会社はプラセンタの会社なので、お母様もプラセンタ注射を打ちまくっておられたそうです。プラセンタの威力を見せつけられた気がしました…。     そんなK氏の会社ですが、最近担当者が交代し、上司を連れて挨拶に来られました。その上司が私が開業した時の担当者だったので昔話に花が咲いたんですが、その時教えてもらったのがK氏の会社のホームページに散りばめられている建物や部屋の写真はK氏が房総半島の最南端に建てた自宅の写真だとか。まるでイタリアかスペインの避暑地のブティックホテルのような素敵なたたずまいです。「こんなとこ住んでるんやったらヨーロッパなんか行かんでええやんねぇ!」って盛り上がってしまいました。(K氏は毎年1ヶ月位バカンスでヨーロッパに行かれるんです…羨ましい!)ただですね… K氏のお家って(事務所もそうですが)なんでこんなに乙女チックなんでしょう?? もう女子力満開です。私にはそこが一番気になる所です(他の人からは「見るポイントそこじゃないでしょ!」って突っ込まれそうですが)。だってK氏はこの通信で何度も登場したので知性溢れる素敵なおじさま…って事はご理解いただいてると思いますが、ぱっと見た感じは…(^_^;)学生時代にラグビーで鳴らしたガッチリ体格は今でも健在ですし、ヨーロッパの海で日焼けした顔はさながらヨットマンのようです。 男性ホルモンがバンバン出てる感じで、この様子からはとてもこんな乙女の感覚が出てくるなんて想像できないんですよねぇ…。もしかしてプラセンタ打ちすぎて女性化してしまったのかな? 私の友人の目撃談によると、青山の一押しフレンチレストランにも一人で来てたそうだし、マッチョな男の一人飯が青山のおしゃれな本格フレンチってのもどうなんでしょう? それに「ボジョレー」と「すっぽん」の組み合わせって何なの? ミスマッチ過ぎて普通はあり得ないでしょ? うん…この辺も調査しなければ…(^^)。     ただ最近は当院のジェンダーレスT君をはじめとして男性だからこう、女性だからこうっていう垣根がなくなってきたような気がします。逆にそんな垣根がない人に限ってクリエイティブだったりするので、時代と共に価値観も変化してるんでしょうね。 ちょうどこの通信を書いている時に「マツコ・デラックスが緊急入院」ってニュースをやっていて、彼女(彼?)が抜けた穴を埋められるMCがいないので各局とも大慌てなんだとか。おかまタレントが日本で一番人気のMCなんて一昔前だったら考えられないですよね…。このジェンダーを超えるという人がクリエイティブな原因の一つは「既存概念にとらわれない」からなんじゃないかと思うんです。 小さい頃に男の子が「ままごと」遊びをしてたら仲間からからかわれる事があったと思いますが、それを意に介せず続けられるとすれば相当強い意志があるし、何よりも群れなくても生きていく心の強さがあり、既存の常識に自分を合わせなければという固定概念もない…って事で、考えてみればクリエイティブな人に必要な要素をすべて備えているような気がします。私も昔から「お前は男っぽい!」って言われてたから(^_^;) 、クリエイティブな感性があるかは疑問ですけど、既存概念にとらわれない事については結構負けていないように思います。 今回チャレンジしてみた出張治療もその一つです。これからも色々な事にチャレンジしていきますので、是非応援してくださいね! 来年もよろしくお願い致します!      

第176回「ケジメのつけ方」

  こんにちは! 柴田美容皮膚科クリニックの柴田です。秋も深まってきましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか? 秋と言えば食欲の秋ですね。この食欲の秋に一つ寂しい出来事が…。 ご存知の方も多いと思いますが、御影の名店「高杉」が閉店してしまいましたよね。「高杉」と言えば美味しいケーキでずっと人気だったお店。私は甘いものはそれほど好きではないんですが、それでもスタッフや友人の誕生日などには高杉のケーキを買っていました。あのショートケーキのファンも多いですし、ムースも美味しかったですよねぇ。 本店でしか食べられない、ナイフとフォークでいただくミルフィーユは十年以上前にいただきましたが、その味は忘れられません。高杉の御影本店は1996年、阪急御影駅前にオープン。どこから食べても味にばらつきがない四角いイチゴのショートケーキで人気を博しました。 そんな人気店がなぜ閉店してしまったのか? 噂によると高杉のオーナーシェフはかなりの頑固親父だった模様。ケーキをきちんと作れる若手を育成するため、シュークリームやプリンはあえて扱わなかったと言うのです。2014年には東京進出を果たすなど最大で6店舗を運営したが、人手不足などで東京からは1年ほどで撤退したとの事です。 オーナーシェフの後継者探しにも難航し、今回閉店を決めたという事ですが、普通はここまでの人気店がその人気に陰りが出ない状態で閉店はしないですよねぇ。(人気絶頂の状態で自主的に廃業するっていうのは元祖神戸フレンチのジャン・ムーラン以来か??)やはり気に入った後継者がいないと閉店してしまうというシェフのこだわりが強かったのではないでしょうか。     普通に考えてカリスマ創業者が起こしたお店を継ぐっていう場合、品質や味で前オーナーと同じようなこだわりと技術を兼ね備えて、しかも既存のスタッフをグイグイひっぱるリーダーシップをすべて持っている人が現れる事は絶対にないですよね。 普通のケースでは味や技術へのこだわりを薄くする代わりに初代オーナーよりも、より組織運営とかマーケティング・ブランディングに長けた会社経営者に譲渡されるという事になると思うのですが、それすら恐らく拒否したのではないでしょうか?(ありゃ、勿体無い!!…ってあくまでも私の勝手な推測に過ぎませんが…(^_^;)もしそうだとすれば、潔いというのか、どこまでも偏固というのか…やはりカリスマたる所以なんでしょうね。 「高杉閉店」のニュースを知ってから、私も閉店までには一度ケーキを買おうと思ってそごうの高杉には何度か足を運んだのですがいつも売り切れだったので、閉店が迫って最後のチャンスの日に朝一番に行ったんですが長蛇の列。 あきらめてクリニックに行くと、甘いもの好きのNさんが並んでくれるという事になったのでみんなの分を頼んだら、1時間以上並んで無事ケーキをゲットしてくれました。列に並んでいたおばさんとお友達になるくらいの待ち時間だったらしい。ご苦労様でした。おかげで高杉の最後のケーキを味わう事ができましたが、こんな名店がなくなるなんて残念ですねぇ。でもここまでいくと高杉さんの頑固一徹な姿勢にはある意味感心してしまいます。     さてこの秋は、グルメを兼ねてイタリアと札幌の学会に行ってきました。(学会とグルメを兼ねるのは秋には限らないんですが…。)イタリアの学会には、今年は事件があって春にモナコの学会に行けなかったし、年に1回は1週間程度の学会出張を入れないとスタッフの年間休日120日以上を達成できないので…といろいろ言い訳しながら行きました。 イタリアと言えばイタリアから機械を輸入していて年に数回イタリアへ行くというイタリア通の同級生Gさんと、年に1か月はヨーロッパに行く東京のK氏という2人の強い味方がいます。私自身は過去4回しかイタリアへは行った事がなく、そのうち3回は約20年前と30年前ですからその頃の記憶は全くあてになりません。 5年前にベニスのリド島であった学会に行った時もこの2人の助けを借りましたが、今回も助けを借りまくりました。今回の学会はローマであったんですが、K氏にその話をすると「ローマならナポリまで電車で1時間ですし、ナポリの近くのカプリ島から、船でポジターノへ行くのがいいですよ! あそこは一生に一度は絶対行った方がいいと思いますよ!」という強いお勧めが。 私としては20年前と30年前に行ったフィレンツェのミケランジェロの丘からの眺めが忘れられず、ローマからフィレンツェを訪れる計画を立てようと思ってK氏にフィレンツェでお勧めのホテルを聞いてみたんですが…。     「フィレンツェのホテルなら、ANTICA TORRE DI VIA TORNABUONIが屋上テラスからの眺めもとても素晴らしくていいですよ。でもやっぱりイタリアは北より南ですよ! 海は青いし魚は美味いし。カプリのレモンの木の下で食べるビュッフェは今まで食ったビュッフェの中で一番美味かったなぁ! それにポジターノはね、街がかわいいんですよ! ピンクやレモン色の壁の建物がたくさん崖に建ってて、細い道の両側にかわいいお土産物屋さんがいっぱい並んでて。 世界一美味しいバーバ(サバランのようなお菓子)が食えるカフェもありますよ!」K氏はまるで乙女のようです。なんでそんなに詳しいの?? でも、「一生に一度は絶対行った方がいい!」なんて言われると、ポジターノにも行ってみたくなりました。片やイタリアに100回は行っているというGさんはフィレンツェに定宿があり、フィレンツェのあそこの角を曲がったらかわいいお店があって…というフィレンツェ通。Gさんの話を聞くとフィレンツェも捨て難く、この先イタリアで学会なんかいつあるか分からないし…と、体力のなさを心配しつつも学会の前にカプリとポジターノ、学会後にフィレンツェという強行軍を組んでしまいました。     船や電車の時刻表はGさんにメールで送ってもらい、ちゃんと乗れるかな…と心配していましたが、今回韓流B君の代わりに荷物持ちに連れて行った後輩はてっちゃん(大阪近辺では鉄道マニアの事をこう呼びますが、皆様もご存知ですよね?)だったので、電車や船の時間や乗り継ぎ、値段などしっかり調べてくれて意外と役に立ちました。飛行機はローマ発着だったんですが、てっちゃんのおかげでローマ→ナポリ→カプリ→ポジターノと無事に乗り継ぐ事ができたんです。 5年前のベニスでの学会では電車に乗らなかったので、イタリアで電車に乗るのはなんと20年ぶりです。昔乗った電車はお世辞にも綺麗とは言えず、3時間遅れはざらでしたが、今回乗ったITALOという特急列車はすごく綺麗で各席に電源もあり、飛行機のように飲み物の無料サービスまであるんです! そして何回か乗ったうち、遅れたのは1回だけで、しかもわずか10分。 イタリアも時代と共に変わったんですねぇ。Gさんは3年前にITALOが70分遅れた経験をしたそうですが、最近は特急はあまり遅れない事になっているそうです。ポジターノの風景はK氏の言う通り素晴らしく、K氏お勧めの世界的に有名だというホテルSirenuseでランチしたんですが、そのレストランからの眺めは絶景でした。 この景色って何百年も変わってないんでしょうね…。まぁ料理は一番美味しかったのがルッコラのサラダで、価格は風景料といった感じでしたが。私はK氏ほど買い物には興味がないのでかわいいお店には無関心だったんですが、ランチのシャンパンで酔っぱらって、普段買わないアクセサリーなどを買ってしまいました。しかしその後大雨に遭い、K氏お勧めのレモンの木の下でのビュッフェには行けず残念でしたが…。     もう一つの学会は札幌での美容外科学会です。札幌でのグルメは整形外科時代の知り合いの先生と、いつもお取り寄せをしている二条市場のお店「K屋」のオーナーにお世話になり、整形の先生には行きつけのお鮨屋さんに連れて行ってもらって「K屋」のオーナーにはこれまた行きつけの小料理屋さんに連れて行ってもらいました。 「K屋」からは、十年以上前から毎年夏に生ハムメロンを取り寄せているんですが、実はこのお店との付き合いは母の代からで30年以上になります。まだ今のオーナーのお父さんがお店をしていた頃、母が務めていた日銀(日本銀行)の研修で札幌に行き、二条市場で買い物をした時に浪花のおばちゃんのノリでオーナーのお母さんと仲良くなって一緒に写真を撮り、それからカニやとうもろこし、エンドウ豆や梅などいろいろなものをお取り寄せするようになりました。 母の影響でいつ頃からか私もそのお店からお取り寄せをするようになり、今は毎年夏になると生ハムメロンやスイカやサクランボ、塩水ウニやホワイトアスパラ、たまにとうもろこしなども頼んでいます。ここのオーナーもこだわりの人で、メロンも「夕張は香りが違うからなぁ」とか、生ハムも手に入りにくい肉屋のものなんですが「他のも探したんだけど、やっぱり香りが違うんだよねぇ」と北海道なまりの説明付きで、いつも美味しいものを探して送ってくれます。     そんなK屋ですが、本当にアナログで昔ながらの商売しかしてないのが玉に瑕。ネットやメールでの注文はないのは勿論、すべては電話対応なのでとにかく間違いが多い。(特に親父が夜は酔っ払っている事が多く、携帯電話で「はいはい! 分かったよぉ!」って言っても全然分かってない事も多いんです。 この前もホワイトアスパラをホワイトコーンと間違えて、とうもろこしばっかり10本来た事がありました…トホホ。)そして注文時にざっくりの値段は教えてくれるんですが納品時には伝票が入っていません。いつも季節の最後にまとめて伝票が来るのであとで確認する事になるんですが、今年はちょっと高いなと思って確認してみると、美味しくていっぱい頼んだホワイトアスパラが一束600円だったのが、途中から2000円になっているではないか! ぼったくりちゃうの? と思って聞いたら「2000円のはいいもので太いんだよ。キロでいってるからさぁ」との事。 鮨屋の時価みたいですね。まぁサクランボが傷んでたとかウニが美味しくなかったとか文句つけたのは全部引いてくれてたし、間違えて多かったとうもろこしも引いてくれてたのでよしとするか。古き良き昭和時代のお店だけど、こだわりで美味いもの好きの「K屋」との付き合いはまだまだ続きそうです。     あ…なんだか学会に行ったと言いながら、その情報はなくてグルメの話ばかりですいません。一体何しに行ってるの? と思われるのもなんなんで、実際に学会で仕入れた情報の一部を紹介します。 札幌での美容外科学会は今回はビデオライブが満載で、普段あまり見る事ができない手術や解剖・注射の手技などを実際にビデオで見る事ができ、かなり勉強になりました。学会の発表形式も時代と共に進んでますね。昔はブルースライドと言って、ショボいスライドを写真屋さんに作ってもらってましたが、今は全然違います。そこで仕入れた情報を元に、帰って早速新しい治療の実験を始めました。 まずは美肌再生のリジュラン。鮭から抽出したポリヌクレオチド(核酸)が主成分の注射です。ポリヌクレオチドは表皮の基底膜や真皮の線維芽細胞に作用していろいろな成長因子の産生を促し、皮膚のキメやハリを回復するだけではなく、傷んだ基底膜を修復して炎症や赤み・シミ・毛穴も改善するらしい。輸入業者からすごく痛い注射と聞いて痛がりのNちゃんはびびりまくっていたので、まずは痛みに強いUさんと私が麻酔なしで試してみましたが、薬剤を注入する時は痛くありませんでした。 しかし付属の針がすぐに切れが悪くなり、痛みに強いUさんでも5ポイント打っただけでかなり痛そうだったので、いつも使っている細い針に変えたところ大丈夫に。私も3ポイント打ったところで痛くなって針を交換したら大丈夫でした。なんだ。リジュランの痛さは針のせいだったのか。しかし、皮内に浅く打つ方が効果があると聞いていたので浅く打ったら、ボコボコになってしまいました。膨疹は普通は1日で引くと聞いていたのに、3日目も腫れていてかえってシワが目立つ状態。 こらあかん。内出血もあったので、内出血を早く引かせるというメロンから作ったサプリを2人で飲みました。Uさんは腫れは3日で引きましたが、私は5日かかったので、今度はK君に若干深めに打ってみました。K君は顔の注射は初めてだったので「緊張ニナル」とビビっていましたが、貼る麻酔をすると「全然痛クナイ!」K君は肌が弱いので直後は膨疹と腫れでちょっとボコボコになりましたが、翌日には腫れは引き、3日後にはニキビはましになってお肌はツルツルに! 私も腫れが引いたら小ジワが少し良くなり、Uさんもクマと小ジワがちょっと良くなりました。3回くらい打つとかなり良くなるとの事なので楽しみです。シミや毛穴にも打ってみようと思うので、また経過をご報告しますね。     人気絶頂の中で惜しまれながら閉めてしまうお店があるかと思うと、昭和の時代から何も変わらず同じスタイルで(恐らく親父が死ぬまで)続けているお店もあり、そして何百年も前から同じ風景の中で何代にも渡って続いているお店もあります。 また、ほとんどのお店はそれが存在した事実すら忘れられてしまい、誰の記憶にも残ってないのかもしれません。それぞれのオーナーの人生観や生き方なんでどれが一番いいというような事は言えませんが、私だったらどうかな? やっぱりジリ貧の状態で忘れられてしまうより、ある程度人気もある状態できちんとケジメをつける…って事がいいのかな?って思います。 でもその為には「人気店になる」っていうのが先ですよね。ケジメのつけ方を考えるよりは、まだまだ頑張らねばならない事が残っていますので、それに邁進した方が良さそうです。皆様の応援、よろしくお願い致します!!  

第175回「『陽』と『陰』のバランスが大切なのよね 」

  こんにちは! 柴田美容皮膚科クリニックの柴田です。今年は残暑が長かったですが、台風の襲来と共に急に涼しくなりましたね。皆様、体調など崩されていませんか? 疲れたなと思ったら、早めにプラセンタ点滴で体調を整えてくださいね。 大体この時期に学校では運動会がありますよね。皆様の学生時代にはどんな思い出がありますか? 昔、森田公一とトップギャランというバンドの「青春時代」っていう歌があったの覚えてます?(なんかこの通信ではお決まりになった古いネタですいません…)ほろ苦いメロディと歌詞で昭和の時代に一世を風靡した曲ですが、「青春時代が夢なんて後からほのぼの思うもの…青春時代の真ん中は道に迷っているばかり…♪」っていう歌詞を何十年たった今でも覚えいます。 学校を卒業すればそれぞれが自分の思う道を歩む事ができますが、学生時代(特に高校生くらいまで)は自分の意思に関係なく「他に選択肢がない」状態で学校という社会に強制的に入れられてしまいます。まぁ…今思えばその強制的に入れられるという理不尽な体験を皆で共有する事で、その後何十年も続く友情が芽生えるのかもしれませんね。そのような学生時代の友人に会える同窓会って皆様の中でも楽しみにされている方もいらっしゃると思います。     かく言う私も最近同窓会に行ったのですが、今回は思わぬ事態に…。高校の同窓会は毎年残暑の時期にあるのですが、普段は少人数で居酒屋程度の店に行く飲み会です。 しかし今年は高校時代に付き合っていたカップルが幹事に立候補し、いつもとは違った大々的な企画を催しました。まず会場は阪急電鉄の創始者小林一三の邸宅を改装したフレンチレストラン。(実は小林一三の曾孫「Kばやん」と私は幼稚園から高校まで一緒の同級生なんです。)そして昼食会の後は「母校訪問」なる企画が。 いつもは20人前後の集まりなんですが、その日は恩師も2人招待し、50人以上集まる大きな会となりました。幹事のお二人の末永き愛の力ですかね?(「私たちの甘酸っぱい思い出に付き合ってくださってありがとうございます」という幹事の挨拶がありました…(^_^)。青春時代の思い出ですねぇ…。)一次会の前にはレストランの二階にある「小林一三記念館」の見学もできました。邸宅は「阪急電鉄創始者ってこんなにすごいのか~」って唸るほどの豪邸で、記念館には「小林一族」の家系図までありました。(家系図なんか見るのは高校生の時歴史の教科書にあった「徳川家家系図」以来かもしれません。)それを見るとなんとKばやんは松岡修造の従弟だったんですね!(しかし松岡修造とKばやんは全然似てへんけど…(^_^;) 一次会は2人の恩師の他、高校卒業以来という人も数名参加していて大いに盛り上がり、その後母校見学へ。 しかし母校見学は暑くて死にそうになりました。現教頭先生が特別に教室で今の高校の現状などを説明してくださって(今は教室にはエアコンがあり、授業でもPCやスマホを使う事もあるそうです。時代は変わりましたよね~)、教室はクーラーが効いたのでましでしたが、校門から校舎への坂道とかグラウンドとかは灼熱で、よく昔は毎日通ってたなぁと思いました。やっぱり若かったって事でしょうかね。     私の母校は教育大附属で小学校から高校まで一緒だった人もいたので、そのうちの一人S君が、高校の同窓会が終わった後小学校の恩師を招いて、その先生のクラスで高校まで一緒だった数名で集まろうという企画を立てました。私も6年生の時S君と同じクラスだったので呼ばれ、高校の同窓会の二次会もあったんですがS君の会の方が先に決まっていたのでそちらに参加しました。 先生と当初参加予定だった4人に加え、S君のお母さんと母親同士が仲良しだったO君が当日急遽参加する事に。なんでもS君がお母さんにその会の事を話して、S君のお母さんがO君のお母さんにその話をしたところ、O君のお母さんがO君に参加するよう命じたとか。O君は静岡県の三島に住んでるのにお母さんの命令で飛んで帰って来たと言うのですから、いまだにすごい影響力のお母さんなんですね。O君は小学校卒業後、かの有名な灘中に進学し、灘高→東大という典型的な秀才コースを歩んだ為か卒後誰も会っていないようです。最初は「Oさん(O君のあだ名)来るんか! 懐かしいなぁ~」とみんな楽しみにしていました。 O君は小学生の頃からちょっと変わっていて(今思えばかなり変わっていて)理屈っぽく、お母さんがデザイナーだったせいか小学校に踵の高いロングブーツを履いてきたり、前髪を伸ばしていて「前髪太郎」と呼ばれたりしていました。久々に登場したO君はちょっと禿げて前髪はなくなっていましたが、その変人ぶりには磨きがかかっていて、彼の登場で会は大変な事になってしまったんです。     S君主催の会は恩師のための「K森先生を囲む会」で、最初は久々の再会を懐かしんでみんながK森先生のお話に耳を傾ける和やかな会だったんですが…O君は登場して間もなく先生の話にケチをつけ始めました。しかもみんなが恩師の事を「K森先生」と呼んでるのに(普通そう呼びますよね??)、O君だけは「K森さん」!「あんたの話は昔から面白くなかったんだよ」「一生懸命ってのは分かったけどさ。一生懸命なだけってのが問題だったんだよね」えーっ!!? 久しぶりに会った恩師になんて失礼な発言!! その後もO君が先生に失礼発言を繰り返すので私は腹が立ってきて、酔っぱらった勢いもあって「K森さんとちゃう!! K森先生、やろ!!」と禿げたO君の頭をバシバシしばいてしまいました。 すると同席していたKばやんが「そう言えば小学生の時も、Oさんがなんか理屈こねたら柴田が怒って、今みたいにしばいてOさん泣かした事あったなぁ!」って懐かしそうに言うんです。え?そう? そんな事忘れたわ。しかしなんぼなんでも失礼やろ。しかしO君は怯みません。今度はみんなが先生の話を「うんうん」と素直に聞いていた事を非難し始めました。「そのオビーディエンス(従順さ)がさぁ、問題なんだよなぁ!」O君はやたらと聞き慣れない横文字を連発し、サラリーマンの他3人は「何のこっちゃ??」という表情。そう言えばO君は東大工学部卒業後、阪大の医学部に学士入学(専門課程からの中途入学)し、首席で卒業したらしい。確かに頭はいいんですよね。 しかし灘中でも変人扱いされていたと言うので、その変人ぶりは半端ないようです。そして医学部でも普通の教室の教授にはなれず、遺伝子工学の研究所の教授として三島の田舎に飛ばされた…というのは本人弁なので、さすがに自分でも変人だという自覚はあるのかも。私はO君の禿げ頭をしばきすぎて手に青タンができてしまったんですが、それでもO君は「二次会行こうや!」と嬉しそう。(もしかして奴は真性のMか??)普段は誰も相手にしてくれないのかな? Wikiペディアを見ると、彼はその分野では日本でもトップクラスの研究者という事で彼のページがあるくらいなので、その世界では多分有名で、まさか禿げ頭をあれだけしばき倒す人はいないんでしょうね。よっぽどしばかれて嬉しかったのかなぁ…(^_^;)。 二次会は飲み過ぎてうろ覚えでしたが、その後は三次会も行こうというO君を誘った(?)S君に押し付けて、他のメンバーだけで飲み直しました。(こんなんやったら高校の二次会に行ったらよかった~。)     小学校の時しか会ったことがない人に何十年も経って再会して、その人の近況を知るってこの年になって初めてできる事で、若い時にはタイムマシンがない限り不可能ですよね。そういう意味では非常に面白くて意外な発見があるものの、ある意味「あぁ…やっぱりそうか…」って思う事もあります。 意外な発見の方は「へぇ…この人がこんなに綺麗になったの?」とか「彼は学生時代はハンサムでモテモテだったのに、こんなオッサンになっちゃたのかぁ…」というような外見の変化です。外見は誰でも年と共に変化するものですが、誰がどのように変化するかは全く予想できません。 何十年か経って初めて分かる事なので、これは意外な事が多いです。私は職業柄どうしても顔とか皮膚の状態を観察してしまうのですが、若さを維持している人はやっぱり努力している人が多いですね。外見だけはその人の持っている卒業後の人生そのものが大きく影響するので、久しぶりに会う人はどうなっているか予想がつきません。その意味では「意外性」があって面白いです。     一方で「あぁ…やっぱりそうか…」の方は0君を典型的な例とした「性格」とか「内面」についてです。人の性格ってもう小学生の頃に大半が決まっており、高校生くらいになるとほぼ確定しちゃってるんですよね。その確定した内面はその後何十年経っても変わる事はなく、逆に年を取れば取るほど磨きがかかる(常識人はより常識的な人に…変人はより変人に…)ように思うのです。 人間ってやっぱり生まれた時に持っているDNAの呪縛って本当に強いんだなぁって思います。研究者によってはその人の健康状態とか太る太らない…そして寿命までも大半はDNAによって決まっているという人もいますので、恐るべきDNAです。現在の科学の力ではDNAそのものを変更する事はできません。(できないというよりは倫理的に許されてない…って言う方が正確ですね。)ただ、DNAは変わらなくても現代の生活では科学の力で大きく自分の人生を変える事ができます。 過去においては女性が美しくなりたいと思ってもお化粧くらいしかできなかったのですが、現在はご存知の通り美容医療技術のおかげで、かなり根本的に変える事ができます。(これが良いか悪いかは個人の人生観の問題ですが。)また、性格そのものは直りませんが「キレやすい人」とか「鬱になりやすい人」というのは体質的にある種のホルモンの分泌が悪いという事が分かってきており、それらを補給する事で改善できます。(つまり薬で治療できるという事から「鬱」がかつての「単なる根性無しの烙印」から「一般の病気」と認定されるようになった訳です。)このように時代によって価値観は変わってしまいます。     話は変わるのですが、当院の患者様の中には夜のお店の方もおられますし、かつては「かなり怪しげなお店」の方もおられました。いわゆるSMクラブのS女王様という方です。その方のお話をお聞きするとお客様は当然すべてMの方なんですが、ほとんどのお客様は医師や弁護士というような社会的地位が高い人であったり、中には裁判官とか高級官僚の人もおられるんだとか…。 まぁ、勿論安くはない料金を払って行く訳ですから、それなりの社会性がない人では無理なのは分かります。ただ、その方曰く「Mを希望されるほとんどのお客様は例外なく頭が良くて知性的、天才肌の方も多いです」というのが印象的でした。うん?…その理論に基づけば(サンプル数が少なくてまともな理論になってないけど、経験則で言っても当たっているように思う)O君を私がバシバシしばいて彼がどうも嬉しそうにしていたのは正しい反応だったのか? 私は西洋医学を学んだ人間ですが、日本が西洋医学一辺倒になるまでは医者と言えば東洋医学の医者でした。東洋医学の根本的な考え方は人間の持っている自然治癒力を高める(正常値に戻す)という事にあります。そしてその自然治癒力が発揮できない原因が「陽」と「陰」のバランスが崩れた時と言われています。この「陽」と「陰」という相反する二面性をどのようなものでも持っているという考え方は東洋医学の基本的な考え方で、東洋における哲学の基本にもなっています。「陽」と「陰」のバランスが崩れた時に病気になるので、このバランスを取り戻す事が「自然治癒力」を高めるという事になります。東洋医学で言う鍼灸とか漢方とかの施術はすべてこの「陽」と「陰」のバランスを調整するという事に他ならないのです。     その事をベースに考えると実はSとMも立派な「陽」と「陰」なんですよね。例えば裁判官という職業を考えると人をさばくという仕事は「陽=S」です。普段ずっとこの仕事をしていると「陽」の気が多くなってしまいます。そこで一定のバランスを保つ為には「陰=M」の気を補う事で体の中の気を整え「陽と陰のバランス」を整えようとしているのではないでしょうか?(東洋医学の論理を使ってSMプレイを読み解こうとしているのは半分は冗談と思ってくださいね…。 そうしないと真面目に東洋医学をされている人から怒られるかもしれませんので…(^_^;)まぁでも当たらずと言えども遠からずではないかな…って思うんです。かつて「鬱」が病気ではなく「根性なし」と呼ばれた時代もありましたが、最近は体の中で分泌されるべきホルモンが何かのきかっけでバランスを崩して分泌されない、もしくは著しく量が減ったという事が分かってきたので、西洋医学的な治療のアプローチができるようになりました。 つまり、またバランスを取り戻してホルモン分泌が活性化されれば「鬱」は治る可能性があります。(勿論、活性化され過ぎると別の病気になりますのであくまでもバランスが大切ですが…。)人間は病気を未然に防ぐ為にも常に「陽」と「陰」のバランスを取ろうとしていますし、そうする事で自然治癒力を高めて健康な体を維持できます。その意味では私がO君をしばき上げたのは医者として良い事をしたのだ! きっと…。そう考える事で今度は私の同窓会での鬱憤晴らしを正当化し、今度は私の精神バランスを整えていかないと、こちらが病気になっちゃいますので…(^_^)。     この通信をもしO君が読んだら「俺の事勝手にMにするな!」って怒るかもしれないので、彼の名誉の為に最後に一つ追記します。その同窓会の後日S君が、小学校卒業時にお別れのメッセージを書きあった「サイン帳」のコピーを送ってくれました。(小学校のサイン帳を今でも持ってるなんてS君も物持ちいいよねぇ。)そこにあったO君のメッセージにはゴルゴ13のイラストと共にこんな事が書かれていました。 「おわかれだなんつってもいつでもあえるもんな! がんばれよっつってもしょうがないもんな! なんつってもしょうがないもんな! ただひとこと、………。いうことなし!」 なんか凄くないですか? 大人も顔負けで詩人のようです。小学校の時のサイン帳と言えば「卒業しても仲良くしてね!」とか「さようなら…!」とかお決まりの一文と一緒に下手糞な絵が添えてあるっていうのが定番です。彼のページだけは本当に際立っていて、大げさな言い方だけどちょっと感動的でもありました。やっぱり変人と言えどもO君は小学生の時から天才だったようです。遺伝子工学を通じて世のため人のために偉業を残してね。私は凡人なんでちょっと付き合いきれませんが…(^_^)。…また禿げ頭しばくぐらいだったら協力するね!  

第174回「バミューダパンツって知ってます?」

  こんにちは! 柴田美容皮膚科クリニックの柴田です。暑い日が続きますが、皆様夏バテなどされていませんか? こんなに暑い日が続くと私なんかはもっぱら室内のエアコンの効いた部屋以外には行きたくないと思ってしまいます。でも若い人の中には夏の到来を楽しみにしていて、海へサーフィン、山へキャンプと繰り出される人も多いですね。そういう私も若い時には人並みに海に行ったりスキューバダイビングとかしてたんですが、今となってはなんだか別の人の人生のようです…(^_^;)。 そう言えば海辺のリゾート地で夏を過ごすのなんか、若い時には憧れましたねぇ。サンオイル塗って綺麗に日焼けした肌にビキニ姿で海で遊ぶ…なんて今だったら「シミだらけの肌作ってどうするの?」なんて思ってしまいますが、欧米では年をとってもリゾート地で過ごすという方は多いようですね。     皆様はバミューダ諸島ってご存知ですか? 私のような昭和世代の中では「バミューダトライアングル(魔の三角地帯)」が最も有名で、飛行機が突然消息不明になったり船が原因不明で沈没してしまうなど、絶対に近寄ってはいけない「怖い場所」って思っていませんか?(矢追純一がUFOの謎と共にバミューダ三角地帯の謎を紹介していたような気がします…。) バミューダ諸島は私にはそんな「怖いイメージ」しかなかったのですが、ある時TV番組で外国に住んでいる日本人にその人の生活ぶりを見せてもらったり、驚いた事を紹介する番組を見る機会があり、その回がたまたまそのバミューダ諸島だったんですが、私の怖いイメージとは裏腹に実はバミューダ諸島って欧米の人達の間では屈指の高級リゾート地で、セレブ達がこぞって別荘を持っているお金持ちの島だったんですね。 実際にそのバミューダ諸島にいる日本人の皆さんにインタビューして日本と何が一番違うか…という話になると、開口一番「物価が高い!!」って事でした。そこで現地のスーパーに行ってみると、キャベツが一玉1,000円くらいしています。カフェで普通にサンドイッチとスムージーのセットでランチを食べようとすると、一人5,000円くらいするみたいです。調査会社の統計でも、物価が高いと有名な世界の主要都市を抜き去って、バミューダは世界一物価の高い場所になっているようです。勿論それだけ物価が高いという事は、セレブの人達はともかくタクシー運転手のような職業ですら給料もそれだけ高い訳です。(でないと生活やっていけないですしね…。)     TVでは物価がそこまで高い理由として、2つの事を紹介していました。一つは、新鮮な野菜などはすべて島の外から船や飛行機で持って来なければならないので、運送費がかかるという事。ただ、私はそれを素直に信じる事はできません。それが理由だったら日本の離島だって同じですもんね。離島にはディスカウントストアとかもないし、新鮮な野菜などは確かに高いですが、それが原因で世界一物価の高い状態になるとは思えません。 もう一つの理由の方が私には納得いくものでした。それはバミューダでは所得税がほぼゼロだからお金持ちが集まってくるという事です。私もこの数年、モナコで美容の国際学会があるので何度かモナコを訪れていますが、モナコも有名なリゾート地であり、また、所得税の無い国として知られています。そしてモナコの物価もやたらと高い…。 こりゃ原理はバミューダも同じなんでしょう。欧米ではお金持ちがリタイアすると大半がその資産から上がってくる不労所得(金利や投資の配当など)でリッチな生活をするみたいです。その時には税金の安い国に移住してしまう人も多く、気候が温暖、風光明媚、安全で税金のかからない国が選ばれるのだと思います。ただ、税金がかからない分物価が高くなるのだったら、結局同じなんじゃない? みたいに思いますが、まぁお金持ちの世界では税金は桁違いなので、物価が多少高いなんて大差ないのかもしれませんね。いずれにしても、私がリタイアしても日差しの強いところはとても無理なんで、リゾート地に移り住むなんてとても考えられそうにありません。都心のマンション暮らしが一番性に合っているのかな?     話は変わりますが、夏になると全国の球児が毎年甲子園を目指す高校野球が始まりますね。まぁ…あれほど見ていて気の毒な事はありませんねぇ。プロ野球だったら全天候ドーム球場で冷房も入っているんでしょうけど、未だに高校野球は夏の炎天下で真っ黒に日焼けして、汗ダラダラ…。日射病寸前の極限状態の中で行われる一瞬のドラマに一方では歓喜の声、そして一方では涙を流し青春の終わりを感じる…というのがいいのでしょうか。まぁ見ている側は感動しますが、やってる側は相当大変ですよね。 私も学生時代は卓球にかなり入れ込んでましたが、昔はやっぱり高校野球のように、真夏は試合や合宿の練習などもめちゃくちゃ暑い体育館で体力を消耗していました。ピン球が風に流れてはいけないので体育館にはカーテンが引かれ、蒸し風呂のような場所で汗ダラダラ…よくまぁ熱中症にならなかったな~というレベル。今はクーラーの効いた体育館で涼しげに試合や練習ができるのですから、時代は変わったもんです。     今年はスタッフの年間休日を増やすためにお盆休みも長くしたので皆様にはご迷惑をおかけしましたが、ちょうど西日本医科学生卓球大会が山口県の徳山であったので、応援に行ってきました。徳山はかなり田舎でホテルも少なく、大会中はホテルがいっぱいだったので新幹線で3日間通いましたが、体育館はクーラーが効いてすごく涼しく、気の利く後輩が折りたたみ式の小さな椅子も用意してくれていたので楽に応援ができました。 応援の甲斐あって女子団体戦は準優勝! 男子も強い子が増えてきて、熱戦を繰り広げていました。結構見応えのある試合も多く、2日目の夜は祝勝会を兼ねて海鮮居酒屋へ。 山口は私の好きな鱧とフグが美味しいと聞いて楽しみにしてたんですが、山口では私の大好きな「炙り鱧」がなく、湯引きか天ぷらしかないと聞いてガックリ。学生たちはそれでも喜んでいましたが…。私が学生時代によく練習試合と称して飲み会をしていたK大学の、仲良かった子の息子がうちの大学の卓球部に入ってキャプテンになり、彼のお父さんとダブルスを組んでいた先生が私のように試合の応援やK大学の練習に今も行ってる話などでも盛り上がりました。 まぁそんな事はともかく…今時は昔と違って医学生でも髪の色がカラフルです。茶髪はもちろん、金髪やハイライトを入れた髪の子も珍しくありません。中には緑や赤に染めた子も…。結構強い三重大学のAチームなんかは、団体戦の時は全員が紫の髪でそろえていました。ご存知ない方もいらっしゃると思いますが、昔の卓球って玉が見えにくいという理由で、ユニフォームは深緑とかえんじ色のような濃い色しか着用できませんでした。それはもう地味でマイナーな世界だったのです。その当時に髪の毛の色を赤や緑にしてきたら試合に出られないどころか、入部すら拒否されていたでしょうねぇ。     今は体育館はクーラーが効いて涼しいし、ジャニーズ系男子やアキバ系女子もいて、ユニフォームも変わりビジュアル面でも華やかです。私の頃は数人だった部員も60名以上もいるんですから、そのメジャー変貌ぶりは驚きです。 この30年で卓球の世界はなんだか急激に変化した気がします。逆に高校野球なんか30年前とほとんど変わってないんじゃないかな。なんでかな?と理由を考えてみたんですが、昔は卓球の世界を舞台にした漫画とかなかったので、昭和の世界を引きずることなく新しい形にすんなりと変化できたのはないか…と思いました。 逆に「巨人の星」を見て育ったオヤジたちが応援に行く甲子園では、昭和の古き良きスポ根伝統が根を張っていて、こうはいかないのではないでしょうか…(^_^;)。伝統っていい面もあれば変化を阻害する面もあり、どちらが良いのかは一概に言えませんね。今後100年経っても相撲の力士の頭が赤や緑になる事はないでしょうし。     ヘアカラーの話が出たのでちょっとそちらの話題を…。最近カラーとストレートパーマで髪が傷み、思うように染まらない上まとまらなくなったので、クリニック常連のK様に行きつけの美容室を紹介していただきました。最近苦労が多くて白髪も増えてきたので、以前行っていた美容室では明るくすると白髪が染まらないと言われていたんですが、少しだけ明るくしてもらったら、ストレートパーマをあてた後だったからか、酷く傷んでボサボサになってしまったんです。しかも髪の色も思い通りになってない。 K様は同年代なのにいつもきれいに染められているのでお聞きしてみたら、Iという美容室を教えてくださいました。そこはカラー専門の「カラーリスト」がいて、カットやパーマは一切せずにカラーのみを担当しているそうで、K様担当の「ディレクターカラーリスト」Aさんに担当してもらいました。 髪の根元と先の染料を変えるという話は他の美容室でもよく聞きますが、Iでは根元と中央・毛先の3か所で染料を変えるそうです。そうしないと毛先は傷んでいることが多いので染料が入りすぎ、中央部と同じ色を使うと暗くなってしまうんだとか。髪のくすみを取るためにオレンジ系のハイライトを入れてから、反対色のブルーを入れると綺麗なアッシュ系のブラウンになるそうで、論理的な説明と共に丁寧に施術してくれました。 そしてブローはK様のカットを担当しているMさんが。5月に1回目のストレートでうまく髪がのびなかったので6月に2回目のストレートを強くした話をすると、そんな時は髪が傷みやすいので普通全体にストレートは当てないし、カラーを明るくしたりはしないとの事でした。そしてストレートパーマを当てるよりも髪がのびて、傷んだ髪を修復できるという「バイオプログラミング」なる最新技術を使ったヘアアイロンでセットしてもらうと、ボサボサだった髪がツルツルに! しかもいい色に染まってるではないか! ラグジュアリーな空間でシャンプーまでイケメン君を指名できる高級感漂うお店でしたが、私はその技術と専門性に感心し、高くても値打ちがあると思いました。 当院もそう思っていただけるように(うちはラグジュアリーではありませんが、専門性という意味で…)頑張らないとなぁ。時代は変わるのだ。     ところで昭和世代の皆様は「バミューダパンツ」ってご存知ないでしょうか? 男性が履いている膝ちょい上くらいの短パンの事を昔バミューダって言ってましたよね?(知らない??)このバミューダの名前の由来は一番最初に書いたバミューダ諸島から来ているようで、昔イギリス統治時代に、イギリスからやってきた兵隊さんたちが暑さに耐えかねてズボンを半分に切って履いていた事から、あのバミューダのスタイルが出来上がったのだとか。 現地の映像を見るとバミューダではあの短パンスタイルが男性の正装のようで、公式のパーティとかではバミューダパンツに紺のジャケットとタイというスタイルが多いようです。TVで紹介されていたバミューダの人達の正装スタイルは、私見ですがお世辞にもカッコいいとは言い難いです…。だって小学生の入学式のようなスタイルなんですから…(^_^;)。だけど伝統ってそんなもんかもしれませんね。始まりは意味があって始まった事でも、長年続くと「守っていく」というだけでも意味があり、後世の人が後に評価する事が伝統なのかもしれません。     聞くところによると、バミューダパンツも最近はカラフルにデザインが一新されたものが、再び若者の間で人気なんだとか。古き良き伝統が新しい感性とぶつかり、何か新しいものが生まれる事が「創造」なのかもしれません。 美容業界はかなり新しい世界なので、いわゆる伝統というものがほぼありません。新しいもので埋め尽くされています。一方でアンチエイジングは言葉こそ新しいですが、恐らく数千年前のクレオパトラの時代から存在する概念で、脈々と研究されてきた伝統のある世界だと思います。 現在はこの2つが融合し、新しい創造がされようというまさに時代の境目にいる気がしています。ちょうど私はこの新しい波が訪れる時期に自分自身が必要とする事を職業にしていた事に奇妙な運命を感じます。昔はクレオパトラしか試す事のできなかったアンチエイジングの世界の技術を、まず自分で試せるのって実は幸せですよね。そして安全性を確かめた後には、皆様にもどんどん紹介していくつもりですので、乞うご期待!  

第173回「イーサン・ハントも失業の危機?」

  こんにちは! 柴田美容皮膚科クリニックの柴田です。梅雨も明け、本格的な夏がやって来ましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか? 私はと言えば…この1年煩わされていた厄介な事件がやっと片付き、久しぶりに東京へ潜入調査に行ってきました。東京に行くのですから今回はポルトガルから無事帰国されたであろうK氏とグルメも…と思って電話をかけると、「実はポルトガルへは行かなかったんですよ…」 「え?? どうしてですか?」 話を聞くと、可愛がっていた2匹の猫が次々と病に臥せってしまい(実際はかなりの年で老衰であったようですが)、看病のためにポルトガル行きを諦められたそうな。主治医に 「もう無理です」 と匙を投げられてから、ダメ元でプラセンタ点滴をしてみると、なんと1ヶ月以上も寿命が延びてしまい、ずっと看病を続けた結果ついにポルトガルに行けなかったのだとか。 まぁ…瀕死の状態の猫に大量のプラセンタを点滴するというのは獣医の世界ではあり得ない話なので、主治医の獣医さんもビックリ仰天していたそうです。「本当にあり得ないです。こんなの初めてです。ここまで末期の猫の寿命が延びた例は私は初めて見ました。一体これは何が入ってるんですか??」 とプラセンタの威力に目を白黒させていたそうです。だからと言って末期症状の猫の寿命を延ばすという論理的解明がされた訳ではなく、ましてや末期症状の人間に大量投与できる訳ではありませんが、もしかしたら科学技術が進み、このような事象も論理的な解明がされる日が来るかもしれませんね。     さて、潜入調査の方ですが…。今回はどこに行こうかな?と雑誌を検索。すると、面白そうなクリニックが見つかりました。「〇参道 be spokeサロン」。『ビィスポーク』とは、be spoke(話し合う)というイギリス英語で、洋服や靴をオーダーメイドで仕立てる時に用いられる言葉だそうです。ひとつひとつ確認しながら、できる事できない事を話し合ってお客さんの希望をできるだけかなえる注文の仕方を『ビィスポークオーダー』と言い、「be spokeサロン」というのはいわゆるカウンセリングを行う場でもあり、美容医療に関する様々な質問にお答えする場でもあるそうです。 早速予約を入れようとしたら、6・7月の予約はすでにいっぱいだとか。えーっ、超人気サロン??と思いきや、院長が九州のクリニックから月2回しか東京に来ないそうで、すぐに予約が詰まってしまうらしい。こらあかん…。ここはまた次の機会にするとして、急遽一昨年潜入調査に行ってなかなか良かったSクリニックに変更しました。 今話題の「サイトカイン療法」という新しい治療をしていたので話を聞きたかったのと、最近ストレスからか寝てる間に食い縛ってるようで、朝起きたらえら辺りが痛いので、えらボトックスでもしてもらってお手並みを拝見しようと思った次第です。Sクリニックは一昨年は分院と2軒だったのが、銀座にも分院を出して拡張したらしい。院長先生は銀座の新しいクリニックに移られたと言うので、新しいクリニックも見たかったのでそちらを予約。直前に電話したんですが、すぐに予約が取れました。     せっかく東京に行くので、ポルトガルに行きそびれたK氏は傷心しているに違いないと思い、慰める会という口実でグルメも計画。(実際にはK氏はすこぶる元気でしたが…。)しかしK氏は3週間のポルトガル旅行の帰国予定後に宴会を詰め込んでいたため夜は空きがなく、ランチしか無理だったので、K氏とのランチ後にSクリニックの潜入調査をする事になりました。しかしさすがにワイン好きのK氏、ランチでもシャンパーニュをボトルで空け、その後もグラスでワインを何種類も。 つられてお昼から飲み過ぎ、少し酔っぱらいモードで潜入調査に行く事に。(これが本当のスパイだったらこの時点で命はないな…(^_^;)Sクリニックの院長先生のカウンセリング中に眠くなってきたのですが、必死にこらえながら聞いたサイトカイン療法とは…お臍や膝の裏・太腿の付け根など、目立たない部位を数ミリ切開して自分の脂肪を米粒大採取し、そこから分離した脂肪幹細胞を細胞培養処理施設で1カ月ほどかけて培養し、サイトカインエキスを精製して4~5回に分けて同じ部位に繰り返し注入するというもので、小ジワやクマなど肌のハリを出したい部位の治療や、薄毛治療にも使えるようです。サイトカインというのは細胞が分泌する成長因子などの蛋白質の総称です。 サイトカイン療法は、元々は再生医療新法という法律ができて、PRPを行うためには国への申請が必要になり、その申請方法が煩雑で手間がかかるのでPRPを行うクリニックが激減したため、申請をせずに細胞を活性化する治療として始められたものらしい。PRPは細胞を使うから申請が要るけど、サイトカインは細胞ではないので申請が要らないという事でした。     Sクリニックのサイトカイン療法は細胞採取から数回の注入までトータルで40万円だそうです。サイトカイン療法の話を聞いた後、えらボトックスの話を聞くと、えらボトックスをすると頬のたるみが気になるかもしれないという事で、超音波による引き締め効果を謳ったウルトラフォーマという施術をめちゃめちゃ勧められました。 しかしそれは、1回20万円以上するそうな。サイトカイン療法といい、ウルトラフォーマといい、良心的価格を売りにしているSクリニックらしからぬお値段。やっぱり銀座に進出すると出費もかさむからかな? …ちょっとお試しにしてもらおうと言うには気が引ける価格です。何とかカウンセリングを終えて、えらボトックスを打ってもらう事に。 ウルトラフォーマは結構痛いとの事で断念したので、たるみを出にくくするために少なめにしましょうか?と、ボトックスは10単位にしてくれました。S先生は、えらボトックスは針を刺すのが痛いから、刺すのは1箇所にして何方向かに針先の方向を変えて薬を注入するのだと言われましたが、実際にしてもらうと薬を注入する時が痛いので、刺すのを1箇所にするメリットはなかったな。 そう言えば、銀座のクリニックは広さも部屋数も以前のクリニックの数倍ある感じで、私が行った時はガラガラでした。店舗を増やしたり、移転・改装して箱が大きくなった途端に美味しくなくなって暇になるレストランは多いんですが、Sクリニックにはそうなって欲しくないですね。     潜入調査に行く時はもちろん医師である事は隠して偽名を使って行くんですが、ここでイーサン・ハント絶対絶命の危機が訪れます…。ランチで結構酔いが回ってしまい、ポイントカードの利用規約のサインを求められた時につい本名をサインしてしまいました。慌てて消して「あれ? 離婚する前の名前を書いてしまったな…ふにゃふにゃ…」とごまかしたんですが、危ない、危ない。名スパイともなれば大きな危機もアドリブでかわしてしまうもんです。 しかし、神戸に帰ってから、サイトカイン療法やウルトラフォーマなど、Sクリニックでもらった説明書を読もうと思って出してみると…ありゃ!! えらボトックスの同意書に本名をサインしてしまっているではないか!! …これは大失敗!! K氏にこの件を話すと大笑いされました。 「いやいや…それは申し訳ない事をしましたねぇ。名前を検索すると、先生だってすぐに出てきますよ」 実際に検索してみると、ほんとだ。やばい!! もうSクリニックには行けないなぁ。残念。良心的なクリニックだし、院長先生のブログには患者さんを綺麗にするんだ!という熱い思いが語られていて、2年前に行った分院のH先生も勉強熱心で丁寧な先生だったので、東京ではお気に入りのクリニックだったんですが…。S先生、ごめんなさい。…Mission failed。 しかし生化学の専門家であるK氏とサイトカイン療法の話をしていると、サイトカインというのは成長因子などの蛋白質、つまり物質であり遺伝子がないので、自己と非自己の区別がないため、自己の細胞から抽出する必要はないとの事。 考えてみるとそれはそうですよね。自己の脂肪幹細胞を培養して得るサイトカイン…というのはPRPに代わるものとして、自己のものであれば安全であるというイメージを持たせる、マーケティングの意味合いが大きいように思います。それに、脂肪幹細胞を培養しただけで得られるサイトカインが、PRPで血小板を高濃度にして活性化させた時に放出するサイトカインの量よりも多いのかは疑問です。それを比較した実験の文献もないので、もう少し検討が必要でしょうね。これも時代が変われば様々な研究によって明らかにされていくと思います。     さて潜入調査失敗の落ち込みから、気を取り直して診療に励んだのも束の間、今度は中国からせっかく呼び寄せたKさんが当院を辞める事になりました。理由は、憧れの東京で働いてみたいとの事。若者の夢を止める訳にもいかないので、仕方なく募集を出す事に。 前回はとらばーゆに出して一人も応募がなかったので今回はリクナビに戻したのですが、全然応募が来ません。以前のようにパソコンができる人などの条件を外して敷居を低くしたのにも拘わらず、です。去年は給与を上げたのにも拘わらず、応募は年々少なくなってる気がします。 仕方がないので久しぶりにハローワークに出す事にしました。5年ほど前に一度出したのですが、あまり反響がなかったのでしばらく放置していたら、システムが変わっててえらい事に。以前は担当のおじさんがクリニックまで来て原稿を作ってくれたりしたのに今はいちいち行かないといけないし、この時代にネットやメールでのやり取りができないなんて。 おまけに年間休日を計算する時に、半休2日で1日と数えてはいけないとか言われました。なんで?半休でも休みは休みやん!?と思いましたが、今の若い人は半休でも出勤したら休みという気にならないとの事。そして年間休日が120日以上でないと人気がガクッと落ちるというのです。えーっ?? 年間休日120日以上なんて、3日に1回休みやん?? そんなに休んでどうすんの??って思ってしまうんですが…私はやっぱり昭和世代なんですねぇ。     経営者仲間や他の会社の人事担当の人達と話をしてみると…「きょうび月8日休みなんかじゃ全然応募来ませんよ!月10日でやっとですねぇ…」「年間120日以上? 今はそれが普通ですよ。仕事の内容とか給料よりも、休みが多いか少ないかで会社決める若者が多くなってるみたいですからねぇ。 休みが多くないと、いい人も取れないみたいですよ。時代は変わりましたよねぇ…」うむ…。そうなのか…。考えてみると当院の休みは水曜日は1日ですが、土曜と祝日は午前は診療してるので、休みは半日です。私が学会に行く時は休診になるのでトータルの休みは多いのですが固定の休みが少なく、半休が多いので今の若い人には受けないのかも。 シフトで完全週休2日制にするのがいいんでしょうけど、今は人手不足でその余裕もありません。今いるスタッフは昭和な子と留学生なので「もっと休みが欲しい」などとは言わないのですが、応募が来なくては業務が回せず皆様にご迷惑をおかけする事になってしまいます。そこで思い切って、休診日を増やす事にしました。今まで半休だった祝日を全休に。土曜は午後休診、火曜は午前診療で午後研究日でしたが、火曜の午後研究日を土曜の午後に移動し、火曜は隔週休診に。そうして必ず行く学会の他に毎年1週間の海外出張を入れれば、年間休日120日以上を達成できます。 ドヤ顔でハローワークに連絡すると、火曜休みでない日に土曜の午後研究日にすると、週44時間勤務を超えてしまうので労働基準法に違反するとクレームをつけられました。仕方なくその週は土曜午後を休みにする事でなんとかクリア。     しかし本当に時代は変わるもんですねぇ。私が働き出した1年目なんかは1日も休みなかったのに。週に2日は徹夜して、平均睡眠時間は2-3時間、恐る恐る時給を計算したら176円だった…。しかしまぁ職種も違うし、30年前の話ですからねぇ。 30年前と言えば、友人がアメリカに留学していた時に、ニューヨークのすし店のすし職人が「こっちは週休2日だからいいよぉ」って言ってたそうです。当時日本ではすし職人でなくても職人さんは修行と称して休みなどはほぼなかった時代ですから、近年日本もやっと先進国の仲間入りをしたって事でしょうかね。…という訳で、当院も8月から水曜定休日の他に祝日休診、火曜隔週(第2・第4火曜、9月のみ学会の関係で第1・第3火曜)休診とする事にしました。 その代わり、診療終了時間を昨年30分早めたのを元に戻し、平日19:30までだったのを20:00までに、日曜19:00までだったのを19:30までに変更する事にしました。平日はやはりお仕事が終わってから受診したいという方が多いため、休診日が増えてご迷惑をおかけする代わりに診療時間は延長し、皆様にお越しいただきやすくするように考えました。     時代の流れに取り残されないように、私も脳が退化しないようにプラセンタ打たなきゃなぁ…。そう言えばスパイ映画も昔は情報を得る最大の手段は電話や隣の部屋の会話を盗聴したり、書類の保管庫に忍び込んでマイクロフィルムの写真を取ってくる…という事だったので、危険を顧みない体を張った頑張りが成果を上げていました。 しかし今ではすっかり手法が代わり、コンピュータネットワークに侵入して情報を盗み出したり、遠隔操作をするって事になったので映画を見ていても実際に何が行われているかが良くわからないんですよね…(^_^;)。薄暗い部屋で大型画面見ながらキーボードをカチャカチャ…っていうのが現代のスパイのようです。その内、「体を張って頑張るイーサン・ハントタイプ」のスパイはお払い箱になるかもしれませんね。その前にスパイだって年間休日120日以上じゃないと誰もなりたくないって言うかもしれないしなぁ。 各種保険に残業代、危険手当とか年金の積み増しとか色々要求されそうです。「君の頑張りは国家の危機を救うのだよ!」なんて言われても「じゃ…別の方へ依頼して下さい…」で終わりかもなぁ…。体張って頑張るタイプのイーサン・ハントも失業の危機だな。しみじみ時代も変わりますね。私も必死に時代の変化について行き、なんとかより良い治療をお届けできるように頑張りますので、今後とも宜しくお願い致します~。